本章の目次
- 細菌の概要
- 抗菌薬の概要
- アミノグリコシド系
- β-ラクタム系
- カルバペネム系
- セファロスポリン系
- モノバクタム系
- ペニシリン系
- クロラムフェニコール
- ダプトマイシン
- フルオロキノロン系
- ホスホマイシン
- レファムリン(lefamulin)
- リンコサミド系,オキサゾリジノン系,およびストレプトグラミン系
- クリンダマイシン
- リネゾリドおよびテジゾリド
- キヌプリスチンおよびダルホプリスチン
- リポグリコペプチド系
- マクロライド系
- メトロニダゾールおよびチニダゾール
- ムピロシン
- ニトロフラントイン
- ポリペプチド系抗菌薬:バシトラシン,コリスチン,ポリミキシンB
- リファマイシン系
- スペクチノマイシン
- スルホンアミド系
- テトラサイクリン系
- チゲサイクリン
- トリメトプリムとスルファメトキサゾール
- バンコマイシン
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キヌプリスチンおよびダルホプリスチンは,ストレプトグラミン系抗菌薬であり,マクロライド系およびリンコサミド系と同様,細菌のタンパク質合成を阻害する。
キヌプリスチン/ダルホプリスチン(Q/D)は30/70の固定配合剤として投与されるが,この配合剤は以下に対して相乗的な殺菌活性を示す:
一部の嫌気性グラム陰性桿菌
呼吸器に感染する非定型病原体(肺炎マイコプラズマ[Mycoplasma pneumoniae],Chlamydophila pneumoniae,Legionella pneumophila)
Q/Dはバンコマイシン耐性株を含むEnterococcus faeciumの発育を阻止する。Enterococcus faecalisは耐性である。
Q/Dは末梢静脈からの投与では静脈炎を引き起こすことが多いため,中心静脈カテーテルから投与する。最大30%の患者が激しい筋肉痛を経験する。Q/Dは高ビリルビン血症を引き起こすことがある。
重度の肝機能不全がある場合は減量が必要であるが,腎機能不全に対する減量は必要ない。
安全性に関する警告
Q/Dは,チトクロムP450(CYP)3A4によって代謝される薬物の代謝を阻害することがある。
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