ウォルフ-ヒルシュホーン症候群

(4p欠失症候群)

執筆者:Nina N. Powell-Hamilton, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University
レビュー/改訂 2021年 12月
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ウォルフ-ヒルシュホーン症候群は、4番染色体の一部が失われる染色体欠失症候群です。

染色体異常症の概要も参照のこと。)

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群では、4番染色体の一部が欠失しています。

20代まで生存する小児には一般的に重度の障害がみられます。

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の症状

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の症状としては、しばしば重い知的障害があります。てんかん、幅が広い鼻またはわし鼻、頭皮の欠損、上まぶたの垂れ下がり(眼瞼下垂)、虹彩の裂け目(眼瞼コロボーマ)、口蓋裂、骨成長の遅延などもみられます。男児では、停留精巣(精巣の下降がみられない異常)や尿道下裂(尿道の開口部の位置の異常)もみられます。免疫不全がみられることもあり、その場合は感染症に対する体の抵抗力が低下しています。この症候群の小児の多くは乳児のうちに死亡します。

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の診断

  • 染色体検査

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の診断は、出生前の染色体検査や出生後の小児の身体的特徴から疑われることがあります。診断は染色体検査により確定できます。(次世代シークエンシング技術も参照のこと。)

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の治療

  • 支持療法

ウォルフ-ヒルシュホーン症候群の治療は支持療法です。

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