プラダー‐ウィリー症候群

執筆者:Nina N. Powell-Hamilton, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University
レビュー/改訂 2021年 12月
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プラダー‐ウィリー症候群は、15番染色体の一部が失われる染色体欠失症候群です。

染色体異常症の概要も参照のこと。)

プラダー‐ウィリー症候群の人の約70%では、15番染色体の一部に欠失がみられます。この症候群の人の約30%では、15番染色体の機能に問題がみられます。

プラダー‐ウィリー症候群の症状

プラダー‐ウィリー症候群の症状の多くは、小児の年齢によって幅がみられます。この症候群の新生児は筋肉の緊張が弱く、哺乳が不良で、体重が少しずつしか増えませんが、これらの症状はいずれ治まります。その後、1歳から6歳にかけて食欲が増していき、しばしば極めて旺盛になります。体重が急速に増加していきます。手足は小さいままで、身長も低いままです。顔面の異常として、アーモンドのような形をした眼や、上唇が薄く、口角が下がった口などがあります。骨の病気(脊柱側弯症脊柱後弯症など)がみられます。強迫行動がよくみられます。ホルモンの異常がよくみられ、生殖器の機能が異常に低く、そのため成長と性的な発達が制限されます。男児では停留精巣(潜伏精巣)や陰茎と陰嚢の発達不全が起こります。知的障害がよくみられます。体重増加が成人になるまで続くことが多く、また過剰になることで、肥満など他の健康上の問題が起こります。胃のバイパス手術が必要になるほどの重度の肥満になることもあります。

プラダー‐ウィリー症候群の診断

  • 染色体検査

プラダー-ウィリー症候群の診断は、出生前または出生後の小児の身体的特徴から疑われることがあります。診断は染色体検査により確定できます。(次世代シークエンシング技術も参照のこと。)

プラダー‐ウィリー症候群の治療

  • ときに成長ホルモン

プラダー‐ウィリー症候群の小児と成人の予後(経過の見通し)を改善できる治療法を見つけるべく、研究が続けられています。多くの研究によって、ヒト成長ホルモンが有益であることが示されています。

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