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プラダー‐ウィリー症候群は、15番染色体の一部が喪失しているか正常に機能しない染色体欠失症候群です。
(染色体異常症と遺伝子疾患の概要も参照のこと。)
プラダー‐ウィリー症候群の人の約70%では、15番染色体の一部に欠失がみられます。この症候群の人の約30%では、15番染色体の機能に問題がみられます。
プラダー‐ウィリー症候群の症状
プラダー‐ウィリー症候群の症状の多くは、小児の年齢によって幅がみられます。
この症候群の新生児は筋肉の緊張が弱く、哺乳が不良で、体重増加のペースが遅いです。最終的にこれらの症状は治まります。
その後、1歳から6歳にかけて食欲が増していき、しばしば極めて旺盛になります。体重が急速に増加していきます。手足は小さいままで、身長も低いままです。顔面の異常として、アーモンドのような形をした眼や、上唇が薄く、口角が下がった口などがあります。骨の病気(脊柱側弯症や脊柱後弯症など)がみられます。
ホルモンの異常がよくみられ、生殖器の機能が異常に低く、そのため成長と性的な発達が制限されます。男児では停留精巣(潜伏精巣)や陰茎と陰嚢の発達不全が起こります。
体重増加が成人になるまで続くことが多く、また過剰になることで、肥満など他の健康上の問題が起こります。胃バイパス術が必要になるほどの重度の肥満になることもあります。
プラダー‐ウィリー症候群の診断
プラダー‐ウィリー症候群の治療
ときに成長ホルモン
多くの研究によって、ヒト成長ホルモンが有益であることが示されています。
プラダー‐ウィリー症候群の小児と成人の予後(経過の見通し)を改善できる治療法を見つけるべく、研究が続けられています。

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