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5p欠失症候群は、5番染色体の一部が失われる染色体欠失症候群です。
(染色体異常症の概要も参照のこと。)
5p欠失症候群はまれな症候群で、5番染色体の一部が欠失しています。欠失した部分の大きさは様々で、欠失が大きい人ほど、多くの場合より重度の異常がみられます。
5p欠失症候群の症状
5p欠失症候群の症状の1つとして、特徴的な甲高い泣き声があります。この泣き声は出生直後から認められることもあり、数週間続いた後、聞かれなくなります。ただし、この症候群のすべての新生児でこの特徴的な泣き声が聞かれるわけではありません。この症候群の乳児は、出生時の体重が軽くなるほか、頭が小さいことに加えて、丸い顔、小さいあご、広い鼻、離れた眼、斜視、形が異常で通常より低い位置に付いた耳など、様々な外見上の異常がみられます。多くの場合、筋肉の緊張が弱く、力なく見えます。隣り合う手足の指がつながっていたり(合指症/合趾症)、心臓の先天異常がよくみられます。精神的・身体的な発達に大きな制限が生じます。5p欠失症候群の小児の多くは成人期まで生存しますが、典型的にはかなりの障害がみられます。
5p欠失症候群の診断
染色体検査
5p欠失症候群の診断は、出生前または出生後の小児の身体的特徴から疑われることがあります。診断は染色体検査により確定できます。(次世代シークエンシング技術も参照のこと。)
5p欠失症候群の治療
支持療法
5p欠失症候群の治療は支持療法です。
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