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脾臓は免疫系が機能する上で重要な役割を果たします。脾臓は血液をろ過し、血流中の細菌などの感染性微生物を取り除き、破壊します。また、抗体(免疫グロブリン)の生産も行っています。(免疫不全疾患の概要も参照のこと。)
生まれたときに脾臓がなかったり、脾臓に損傷があったり、あるいは病気のために脾臓が摘出されていると、重い細菌感染症を発症するリスクが高まります。
脾臓がない場合は、肺炎球菌ワクチンと髄膜炎菌ワクチンが特に必要です。小児期に接種する通常のスケジュールとは異なるタイミングでこれらのワクチン接種が必要になることがあります。
脾臓に病気がある場合や脾臓がない場合は、感染症の徴候が現れたら直ちに抗菌薬を投与します。脾臓のない小児で血液の感染症を予防するために、抗菌薬として通常はペニシリンやアンピシリンを少なくとも5歳になるまでは継続的に使用します。免疫不全疾患もある場合は、抗菌薬を生涯にわたって服用することもあります。
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