本章の目次
- 電解質の概要
- 体内でのナトリウムの役割の概要
- 高ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が高いこと)
- 低ナトリウム血症(血液中のナトリウム濃度が低いこと)
- 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
- 体内でのカリウムの役割の概要
- 高カリウム血症(血液中のカリウム濃度が高いこと)
- 低カリウム血症(血液中のカリウム濃度が低いこと)
- 体内でのカルシウムの役割の概要
- 高カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が高いこと)
- 低カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が低いこと)
- 体内でのマグネシウムの役割の概要
- 高マグネシウム血症(血液中のマグネシウム濃度が高い状態)
- 低マグネシウム血症(血液中のマグネシウム濃度が低いこと)
- 体内でのリンの役割の概要
- 高リン血症(血液中のリン濃度が高いこと)
- 低リン血症(血液中のリン濃度が低いこと)
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リンは体内で重要な役割を担う元素です。体内にあるリンはほとんどすべて酸素と結合し、リン酸を形成しています。リンは体内に存在する電解質の1つであり、血液などの液体に溶け込むと電荷を帯びるミネラルですが、体内のリンの大半は電荷を帯びていません。(電解質の概要も参照のこと。)
体内に存在するリンの約85%が骨に含まれています。残りは主に細胞の中にあり、エネルギー産成にかかわっています。
リンは骨や歯の形成に欠かせない物質です。また、細胞がエネルギーをつくるのに使う物質や、細胞膜、DNA(デオキシリボ核酸)など、いくつかの重要な物質の構成要素でもあります。
リンは食物から摂取され、尿中やときに便中に排出されます。どれぐらいの量が便中に排出されるかは、食べものからどれぐらいの量が吸収されないかによって決まります。リンを多く含む食物として、牛乳、卵黄、チョコレート、ソフトドリンクなどがあります。
血液中のリン濃度は以下の場合があります。
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