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低リン血症とは、血液中のリン濃度が非常に低い状態をいいます。
リンは体内に存在する電解質の1つであり、血液などの液体に溶け込むと電荷を帯びるミネラルですが、体内のリンの大半は電荷を帯びていません。
低リン血症は以下の場合があります。
急性
慢性
急性低リン血症
慢性低リン血症
低リン血症の症状
低リン血症の症状が現れるのは、血液中のリン濃度が極端に低下した場合に限られます。筋力低下が生じ、昏迷から昏睡へ進行し、死に至ります。
軽度の慢性低リン血症では、骨がもろくなり、骨の痛みや骨折が生じます。筋力低下や食欲の低下もみられます。
低リン血症の診断
血液中のリン濃度の測定
血液検査で血液中のリン濃度が低下していることが示されれば低リン血症の診断が下されます。原因が明らかでない場合は、原因を特定するために他の検査を行います。
低リン血症の治療
リンの摂取量を増やす
リン濃度を下げる薬剤の使用は中止します。
低リン血症が軽度で症状もみられない場合は、低脂肪乳やスキムミルクを飲んで多量のリンを摂取する方法が有効です。もしくは、リン製剤を経口で摂取できますが、この方法はたいてい下痢を起こします。
重度の低リン血症、あるいはリンを経口摂取できないときは、静脈内に投与されることもあります。
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