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食道(のどと胃をつないでいる管状の臓器)は、狭くなったり完全にふさがったり(閉塞)することがあります。
ほとんどの場合、原因は以下のものです。
食道の損傷の進行
腫瘍の増殖
食べものや異物
閉塞に進行する損傷は、胃からの胃酸の逆流(胃食道逆流症[GERD])が繰り返し起こったために食道が損傷することで、通常は何年もかけて、生じることがあります。好酸球性食道炎は、慢性的な食道の炎症を引き起こす可能性があり、それにより食道の狭窄(きょうさく)や閉塞が生じることがあります。また、閉塞は腐食性物質を飲み込んだ後に起きる食道の損傷(びらん性食道炎)によって生じる場合もあれば、まれですが、食道内に一定時間とどまった錠剤によって食道に炎症が起きた後に生じる場合もあります。
腫瘍は狭窄の深刻な原因で、食道の悪性腫瘍と良性腫瘍があります。
狭窄は、食道が外側から何かに圧迫されて起こる場合もあります。圧迫の原因はいくつかあり、以下のようなものがあります。
ときに、遺伝性の原因がみられる場合もあります(例えば、下部食道輪や食道ウェブ)。それらの病気では通常、部分的な閉塞しか起こりません。
いずれも食道の内径が狭くなるため、これらの病気がある患者では通常、固形物の食べもの(特に肉やパン)の嚥下(えんげ)が困難になります。液体の嚥下困難は、起こるとしても、かなり後になってからみられます。
食道閉塞の診断
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