成人における心肺蘇生(CPR)

執筆者:Shira A. Schlesinger, MD, MPH, Harbor-UCLA Medical Center
レビュー/改訂 2023年 4月
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【訳注:最新の情報については,2020 American Heart Association's guidelines for CPR and emergency cardiovascular careを,感染症を考慮した対応については,American Heart Association's COVID-19 Resuscitation Algorithmsを参照のこと。】心肺蘇生は心停止に対する系統立てられた一連の対応であり,以下の手順が含まれる:

  • 呼吸および循環の消失の確認

  • 胸骨圧迫および人工呼吸による一次救命処置

  • 確実な気道確保およびリズムコントロールによる二次救命処置(ACLS)

  • 蘇生後管理

新生児の蘇生乳児および小児の心肺蘇生も参照のこと。)

胸骨圧迫を直ちに開始することおよび早期の除細動(適応がある場合)が成功の鍵である。

CPRの迅速さ,効率,および正しいやり方と,可能な限り中断しないことが良好な転帰を決定づけるが,まれな例外として,冷水に浸かったことによる著しい低体温症がある場合,長時間(最大で60分)の心停止後であっても蘇生が成功する場合がある。

CPRの概要

(American Heart Association[AHA]によるCPRおよび緊急心血管治療に関する2020年版ガイドラインならびにCOVID-19が確認されているまたはその疑いのある成人,小児,および新生児への一次/二次救命処置に関する2022年版AHA暫定ガイダンス[医療従事者用]も参照のこと。)

AHAによる医療従事者向けガイドラインは以下の通りである(成人における包括的緊急心臓治療の図を参照)。人が倒れ,心停止が原因である可能性がある場合は,救助者はまず反応がないことを確かめ,呼吸がないか喘ぎ呼吸しかないことを確認する。次に,救助者は応援を呼ぶ。応援者がいれば,救急隊の出動を要請する(または院内の適切な蘇生スタッフを呼ぶ)ように,また可能であれば除細動器を持ってくるように指示する。直ちに一次救命処置を開始すべきである。

助けを呼んでも誰も来なければ,救助者はまず救急隊の出動要請を行い,その後,1分間に100~120回の速さで胸骨圧迫を30回,圧迫と圧迫の間に胸郭が完全な高さに戻るのを確認しつつ5~6cmの深さで行い,気道を確保し(あご先を挙上させ頭部を後屈させる),2回の人工呼吸を加えることにより,一次救命処置を開始する。胸骨圧迫と人工呼吸のサイクルを絶え間なく継続する(医療従事者のためのCPRの方法の表を参照);できれば,それぞれの救助者が2分毎に休息するのが望ましい。バイスタンダーは,たとえ訓練経験がなくとも絶え間ない胸骨圧迫を開始し,熟練した救助者が到着するまで継続することが極めて重要である。そのため,現在では多くの場合,救急司令が胸骨圧迫のみのCPRを行うよう電話で指示するなど,救急隊到着前に通報者に指示を与えている。

除細動器(手動または自動)が使用可能になったら,心室細動(VF)または無脈性心室頻拍(VT)の患者には非同期で電気ショックを加える(除細動も参照)。心停止が目撃され,除細動器がその場にあった場合,VFまたはVTの患者には直ちに除細動を行い,電気ショック後直ちに胸骨圧迫を再開すべきである;早期に除細動を行うと,VFまたは無脈性VTが速やかに灌流リズムに切り替わる可能性がある。最初のリズムが無脈性電気活動または心静止である場合は,心停止の認識後できるだけ早く,アドレナリン1mgの初回投与を静脈内/骨髄内に行うべきである。

成人における包括的緊急心臓治療

*訓練を積んだ人員が十分にいる場合は,患者の評価,CPR,救急隊の要請または院内緊急コールを同時に行うべきである。

Based on the 2020 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care.

1人および2人の救助者によるCPRで用いられる手技は医療従事者のためのCPRの方法の表に記載している。こうした技術の習得には,米国のAmerican Heart Association(1-800-AHA-USA1),またはそれに対応する他国の機構が提供するトレーニングコースなどに参加するのが最も望ましい。

表&コラム
表&コラム

気道および呼吸

気道の確保は,優先順位としては2番目で,胸骨圧迫を始めた後に行う(異物の除去および上気道の確保を参照)。目撃者のいる院外心停止で最初のリズムにショック適応がある場合,初期のCPRおよび除細動における中断を最小限にすることを目的とした救急ケアのバンドルの一環として,最初の6分間は受動的酸素投与を行ってもよい。小児における器具を用いた蘇生に関しては,小児の蘇生のためのガイド―体重等に基づくの表を参照のこと。

医療従事者がCPRを行う場合,バッグバルブマスク換気を可能な限り早期に開始すべきであるが,バッグバルブマスク換気のために圧迫または除細動の開始を遅らせるべきではない。一般の救助者は,胸骨圧迫のみのCPRを行ってもよいし,訓練を受けていれば,口対口人工呼吸(成人,青年,および小児)または口対口鼻人工呼吸(乳児)を行ってもよい。利用できるならば,バッグバルブマスク換気中の気道の開存を維持するため経口エアウェイを挿入する場合もある。輪状軟骨圧迫は推奨されていない。

腹部膨隆が生じる場合は,気道の開通性を再確認し,人工呼吸により送る空気の量を減らす。胃の膨隆を和らげるための経鼻胃管挿入は,挿管時に胃内容物の誤嚥を伴う逆流が起こる可能性があるため,吸引装置が利用できるようになるまで延期する。それまでに著しい胃の膨隆が換気を妨げ,上述の方法で是正できない場合,患者を側臥位にし,心窩部を圧迫し,気道を開通させる。

救命処置の資格をもつ救助者がいる場合,気道確保および管理に記載の通り,初回のCPRおよび除細動を行った後,胸骨圧迫を中断することなく,高度な気道確保器具(気管内チューブまたは声門上エアウェイ)を挿入する。換気は,胸骨圧迫を中断することなく,成人では6秒毎(1分に10回)に行う;乳児および小児では,2~3秒毎(1分に20~30回)に行う。しかしながら,胸骨圧迫および除細動が気管挿管よりも優先される。非常に熟練した救助者がいない限り,バッグバルブマスク換気ラリンジアルマスクエアウェイ,または同様の器具による換気を優先し,気管挿管は遅らせてもよい。

COVID-19の感染が疑われる患者に対し,American Heart Association(AHA)は一次救命処置および二次救命処置に関する暫定ガイダンスを公表しており(1, 2),以下の通り指示している:

  • CPRまたは他の高度な処置(例,挿管,胸腔穿刺)を実施する間,治療の場所にいる全ての人に対して,エアロゾルを発生させる処置に適した個人防護具(空気および飛沫粒子に対する呼吸用保護具,眼の保護具,手袋)を使用させる

  • 圧迫を中断することなく行える場合は,バッグバルブマスク換気よりも気管挿管または声門上エアウェイの挿入が望ましい

  • バッグバルブマスクまたは人工呼吸器の呼気回路へのHEPA(high efficiency particulate air)ウイルスフィルターの使用

  • 可能であれば自動心マッサージ器(mechanical chest compression device)の使用

本ガイダンスは,心停止時にケアを行う医療従事者のリスクを低減することを目的としている。

気道および呼吸に関する参考文献

  1. 1.Edelson DP, Sasson C, Chan PS, et al; American Heart Association ECC Interim COVID Guidance Authors: Interim Guidance for Basic and Advanced Life Support in Adults, Children, and Neonates With Suspected or Confirmed COVID-19: From the Emergency Cardiovascular Care Committee and Get With The Guidelines-Resuscitation Adult and Pediatric Task Forces of the American Heart Association.Circulation 141(25):e933–e943, 2020.doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.120.047463

  2. 2.Goodloe JM, Topjian A, Hsu A, et al: Interim Guidance for Emergency Medical Services Management of Out-of-Hospital Cardiac Arrest During the COVID-19 Pandemic. Circ Cardiovasc Qual Outcomes 14(7):e007666, 2021.doi:10.1161/CIRCOUTCOMES.120.007666

循環

胸骨圧迫

心停止を認識したら,直ちに胸骨圧迫を開始し,除細動が可能になるまで胸骨圧迫の中断は最小限に留めるべきである。倒れるところを目撃されていない患者では,訓練された救助者が胸骨圧迫(非開胸式)を直ちに開始すべきであり,次に人工呼吸を行う。胸骨圧迫の中断は,いかなる場合であっても(例,挿管,除細動,リズム解析,中心静脈カテーテル留置,または移送のため),10秒を超えてはならない。圧迫サイクルの構成としては,圧迫と解除を50%ずつにすべきであり,解除したときに胸郭が元の高さに完全に戻るのを確認することが重要である。除細動器が使用できるようになったら,直ちに圧迫を中断して(適応があれば)除細動を行う。

胸骨圧迫の深さは成人に対しては約5~6cmが推奨されている。胸骨圧迫による心拍出量は正常の20~30%であるものの,圧迫毎に触知可能な脈拍が生じるのが理想である。しかしながら,胸骨圧迫中の脈拍の触知は経験豊富な臨床医にとっても難しく,しばしばあてにならない。呼気終末の定量的二酸化炭素モニタリングにより,胸骨圧迫中の心拍出量をより正確に推定できる可能性がある;循環が不十分な患者は肺への静脈還流量が少なく,それゆえ呼気終末二酸化炭素濃度が低下している(過換気の場合と同様)。生理学的指標のモニタリングにおいて特定の数値を支持するエビデンスは限られているが,一般に,呼気終末二酸化炭素濃度10~20mmHgは適切なCPRを反映することが認められている。呼気終末二酸化炭素濃度が突然著しく上昇する場合(通常は30mmHgを超える),または胸骨圧迫の休止中に触知可能な脈拍がみられる場合,自己心拍再開が示唆される。

自動心マッサージ器が利用可能である;これは用手的圧迫が正しく行われた場合と同等に効果的で,誤った動作や疲労による影響を最小限に抑えることができる。患者の移送中や心臓カテーテル室でなど,特定の状況ではとりわけ役立つ可能性がある。COVID-19が疑われるか確認されている患者でもこうしたデバイスの使用が推奨されている(1)。

開胸術を用いた開胸式心マッサージが効果的な場合もあるが,穿孔性胸部損傷,心臓手術の直後(すなわち,48時間以内),心タンポナーデの症例,とりわけ手術室内の心停止ですでに開胸されている場合にのみ用いられる。ただし,開胸は訓練と経験を必要とするため,こうした限られた適応の範囲内でのみ行うのが最善である。

胸骨圧迫の合併症

よくある合併症は,逆流に続発して胃内容物の誤嚥が起こり,蘇生された患者において生命を脅かす誤嚥性肺炎が生じることである。

十分な血流を供給するためには十分な胸部圧迫が重要であるため,肋軟骨の解離および肋骨骨折は,しばしば避けられない。小児は胸壁が軟らかいので,骨折は極めてまれである。胸骨圧迫後の肺への骨髄塞栓がまれに報告されるが,それが死亡の一因になるという明らかなエビデンスはない。肺損傷はまれであるが,折れた肋骨が貫通して気胸が生じることがある。長時間のCPR後に自己心拍再開を達成し,その後換気が困難になった患者,または低酸素血症になり突然心停止した患者では,緊張性気胸を考慮すべきである。胸骨圧迫で重篤な心筋損傷が起こる可能性は非常に低いが,例外としては,先在する心室瘤の損傷がありうる。救助者は,これらの損傷を懸念してCPRの施行をためらうべきではない。

肝損傷はまれであるものの重篤(ときに致死的)となりうる合併症であり,通常胸骨より下の腹部を圧迫することで引き起こされる。胃破裂(特に胃が空気で膨満していた場合)もまた,まれな合併症である。遅延性の脾臓破裂が起こることは非常にまれである。

循環に関する参考文献

  1. 1.Atkins DL, Sasson C, Hsu A, et al: 2022 Interim Guidance to Health Care Providers for Basic and Advanced Cardiac Life Support in Adults, Children, and Neonates With Suspected or Confirmed COVID-19: From the Emergency Cardiovascular Care Committee and Get With The Guidelines-Resuscitation Adult and Pediatric Task Forces of the American Heart Association in Collaboration With the American Academy of Pediatrics, American Association for Respiratory Care, the Society of Critical Care Anesthesiologists, and American Society of Anesthesiologists. Circ Cardiovasc Qual Outcomes 2022;15(4):e008900.doi:10.1161/CIRCOUTCOMES.122.008900

除細動

目撃のある成人の心停止で最もよくみられるリズムは心室細動(VF)である;灌流リズムへ迅速に戻すことが重要である。無脈性心室頻拍(VT)もVFと同様に治療する。

心停止における迅速な除細動は,質の高いCPR以外で生存率を改善することが証明されている唯一の介入であるが,除細動の成功率は時間に左右され,VF(または無脈性VT)発生後,1分毎に成功率は約10%ずつ低下する。自動体外式除細動器(AED)により,最小限の訓練しか受けていない救助者にもVTまたはVFの治療が可能となった。最初の応答者(警察や消防隊)によるAEDの使用や,公共の場においてAEDが非常に入手しやすくなったことで,蘇生率が上昇した。

除細動パドルまたはパッドは,1つは右の前胸壁の鎖骨中線のレベルで鎖骨下に置き,もう1つは左の前腋窩線上の第5または第6肋間(心尖部)に置く。あるいは,1つのパッドを左の前胸壁に,もう1つのパッドを左の後胸壁に置いてもよい。従来型の除細動パドルは,最近の除細動器にはほとんどみられない。パドルの場合,導電性のペーストとともに使用する;パッドには導電性のゲルが組み込まれている。ショック適応のリズムが検出されたら直ちに初回のショックを1回行い,その後直ちに胸骨圧迫を再開すべきである。二相性除細動器を使用する場合は,初回電気ショックのエネルギーレベルは150~200ジュール(小児では2ジュール/kg)に設定する;単相性除細動器を使用する場合は,初回電気ショックのエネルギーレベルは360ジュールに設定する。電気ショック後のリズムチェックは,2分間の胸骨圧迫に続いて行う。その後の電気ショックは,1回目と同レベルまたはそれを超えるエネルギーレベル(成人では最大360ジュール,小児では最大10ジュール/kg)で行う。VFまたはVTが持続する患者では,胸骨圧迫および換気を継続しつつ,2分毎に電気ショックを繰り返し,オプションとして薬物療法を行う。

モニタリングおよび静脈内投与

心電図モニタリングは心臓のリズムを同定する確立された方法である。静脈路の確保を開始する場合がある;2本のラインを確保することにより,CPR中に静脈へのアクセスを失うリスクを最小化する。肘部静脈に太いゲージの静脈路を確保するのが望ましい。成人および小児において末梢路が迅速に確保できない場合は,胸骨圧迫を中止せずに施行できるならば(難しい場合が多い),鎖骨下または大腿静脈から中心静脈路を確保することができる(処置を参照)。もう1つの選択肢は骨髄ライン(骨髄内輸液を参照)であり,迅速に確保できてアドレナリンの初回投与の遅れを避けられるため,特に小児でよく選択される。大腿静脈カテーテル(処置を参照)は,CPRを中断する必要がなく,致死的な合併症の発生率が低いため選択肢の1つである;しかしながら,挿入時の指標となる大腿動脈の拍動がはっきり触知できないため,留置の成功率は低くなることがある。

注入する輸液または薬物の種類および用量は,臨床的状況に左右される。通常,生理食塩水(静脈ラインをキープするのに十分な程度)をゆっくりと滴下する;積極的な輸液輸血療法(電解質輸液およびコロイド輸液,血液)が必要になるのは,循環血液量減少による心停止の場合(輸液蘇生[fluid resuscitation]を参照),あるいは自己心拍再開後の心原性ショックを管理する場合に限られる。

特殊な状況

電撃による事故では,救助者は自身が感電することを避けるため,患者が電源に接触していないことを確認しなければならない。非金属性の鉤竿または棒を使用したり,救助者をアースにつないだりすることで,CPR開始前に患者を安全に電源から引き離すことができる。

溺水の場合,人工呼吸は浅瀬で始める場合もあるが,胸骨圧迫を行う場合,患者を硬い場所に水平に寝かせてからでなければ効果が出ない可能性が高い。

外傷に続いて心停止が起きた場合,治療可能な心停止の原因として最も可能性が高いのは気道閉塞であるため,気道を開通させた後,気道確保手技および一定時間の換気を行うことが最優先となる。頸椎損傷が疑われる場合,下顎挙上のみを行い,頭部後屈あご先挙上は行わないことが推奨される。他の外傷性心停止の原因として生存可能なものには心タンポナーデおよび緊張性気胸などがあるが,直ちに針で穿刺し減圧するのが救命の要である。しかしながら,大半の外傷性心停止の患者には,失血による重度の循環血液量減少(この場合胸骨圧迫は効果的でない可能性がある)または生存不可能な脳損傷がある。

ACLSの薬剤

長年広く使用されているにもかかわらず,心停止の患者において,神経学的後遺症を伴わない生存退院を増加させると確実に証明されている薬剤または薬剤の組合せはない。一部の薬剤は実際に自己心拍再開(ROSC)の可能性を高めると考えられるため,投与を妥当とみなせる場合がある(用量については,小児も含めて蘇生に用いる薬剤の表を参照)。ショックおよび心停止に対する薬物療法については,現在も研究が続けられている。

表&コラム
表&コラム

末梢静脈ラインが確保されている患者では,薬物投与に続き輸液をボーラス注入(成人では「全開で」静注;幼児では3~5mL)して,薬剤を中心循環へとフラッシュする。静脈路または骨髄路が確保できていない患者では,(適応がある場合は)ナロキソン,アトロピン,およびアドレナリンを,静注用量の2~2.5倍の量で気管内チューブから投与することがある。気管内チューブを介して薬剤を投与している間は,胸骨圧迫を一時的に中断すべきである。

第1選択薬

心停止で使用される主な第1選択薬は以下のものである:

  • アドレナリン

最初のリズムがショック適応外であった患者には,アドレナリン1mgをできるだけ早く静脈内/骨髄内投与すべきであり,これを3~5分毎に反復投与してもよい。ショック適応のないリズムでは早期に投与すべきであるが,これは蘇生開始後最初の5分間に投与した場合,もしくは2回ショックを行っても治らない心室頻拍(VT)または心室細動(VF)に対して投与した場合,生存率が上昇することが最近のエビデンスから示唆されているためである。アドレナリンはαアドレナリン作用およびβアドレナリン作用を兼ね備えている。αアドレナリン作用は冠動脈の拡張期血圧を上昇させ,それによって胸骨圧迫中の心内膜下灌流を増加させる可能性がある。アドレナリンにより除細動の成功率も上昇する。しかしながら,βアドレナリン作用は,酸素必要量(特に心臓の)を上昇させ,血管拡張を引き起こすため,有害となることがある。アドレナリンの心腔内注射は,胸骨圧迫を中断させるだけでなく,気胸,冠動脈破裂,および心タンポナーデを引き起こす可能性があるため推奨されない。

アドレナリンを投与した後に3回目の除細動が失敗に終わった場合,アミオダロン300mgを単回投与し,続いて150mgを1回投与できる。アミオダロンは,除細動成功後にVTまたはVFが再発した場合にも有用となる可能性があり,その場合は,より低用量を10分かけて投与してから持続静注を行う。アミオダロンが生存退院を増加させるという有力な証拠はない。リドカインはアミオダロンの代わりとなる抗不整脈薬であり,初回用量は1~1.5mg/kg,2回目の用量は0.5~0.75mg/kgとする。

バソプレシンは,アドレナリンに比べて効果が優れているわけではなく,American Heart Associationのガイドラインではもはや第1選択薬として推奨されていない(1)。とはいえ,CPR中にアドレナリンがないという事態が発生した場合は(考えにくいが),バソプレシンで代用してもよい。

その他の薬剤

特殊な状況では,他の様々な薬剤が有用となりうる。

硫酸アトロピンは,心拍数および房室結節を介した伝導を増加させる迷走神経遮断薬である。症候性の徐脈性不整脈および高度の房室結節ブロックに対して投与される。心静止または無脈性電気活動には,もはや推奨されない。

塩化カルシウムは,高カリウム血症高マグネシウム血症低カルシウム血症,またはカルシウム拮抗薬中毒の患者に対して推奨される。他の患者では,細胞内カルシウム量がすでに正常よりも多いため,カルシウムの追加は有害である可能性が高い。腎透析を受けている患者の心停止は,しばしば高カリウム血症の結果として,またはそれに伴って起こるため,ベッドサイドでのカリウム測定ができない場合,カルシウムの試験的投与が有益となることがある。カルシウムはジギタリス中毒を増悪させ,心停止を引き起こす可能性があるため,注意を要する。

リドカインは,除細動およびアドレナリンによる初回昇圧療法に反応しないVFまたはVTに対し,アミオダロンの代用として推奨される。リドカインは,VFまたはVT(成人の場合)による心停止における自己心拍再開後に,VFまたはVTの再発予防のために考慮されることもある。

硫酸マグネシウムは,ランダム化臨床試験において成績の改善が証明されたことはない。しかしながら,トルサードドポアントの患者,マグネシウムが欠乏しているまたはその疑いがある患者(すなわち,アルコール使用症または遷延する下痢の患者)で役に立つ可能性がある。

プロカインアミドは,難治性のVFまたはVT治療の第2選択薬である。ただし,プロカインアミドは小児の無脈性心停止には推奨されておらず,心停止後の心室性不整脈の治療に関するAmerican Heart Associationのガイドラインでももはや推奨されていない。とはいえ,プロカインアミドはアミオダロンと比べて主要な有害事象が少ないことを示す研究もあることから,European Resuscitation Councilの2021年版ガイドラインでは,血行動態が安定しているQRS幅の広い頻拍患者に対する治療選択肢の1つにプロカインアミドが含められている(2)。

フェニトインはまれにVTの治療に使用されることもあるが,VTの原因がジギタリス中毒で,他の薬剤に抵抗性の場合に限られる。リズムが改善するまで,または総投与量が20mg/kgに達するまで,50~100mg/分を5分毎に投与する。

炭酸水素ナトリウムは,心停止の原因が高カリウム血症,重度の代謝性アシドーシス,または三環系抗うつ薬の過剰摂取時を除き,もはや推奨されない。心停止が遷延している(10分を超える)場合は,炭酸水素ナトリウムの使用を考慮してもよいが,換気が良好な場合にのみ投与する。炭酸水素ナトリウムを使用する場合,点滴開始前と50mEq(小児では1~2mEq/kg)投与する毎に,血清重炭酸濃度または塩基欠乏をモニタリングすべきである。

ACLSの薬剤に関する参考文献

  1. 1.Merchant RM, Topjian AA, Panchal AR, et al: Part 1: Executive Summary: 2020 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care. Circulation 142(16_suppl_2):S337-S357, 2020.doi:10.1161/CIR.0000000000000918

  2. 2.Soar J, Böttiger BW, Carli P, et al: European Resuscitation Council Guidelines 2021: Adult advanced life support [published correction appears in Resuscitation 2021 Oct;167:105-106]. Resuscitation 161:115-151, 2021.doi:10.1016/j.resuscitation.2021.02.010

不整脈の治療

VFまたは無脈性VTは,波形が確認されたら直ちに直流通電(できれば二相性波形による)を1回行うことで治療する。これに対して逆の事実を裏付ける研究室レベルのエビデンスが得られているが,胸骨圧迫を1周期行うために除細動の施行を遅らせることは推奨されていない。胸骨圧迫の中断は最小限にすべきであり,除細動時の中断は10秒を超えないようにすべきである。除細動に推奨されるエネルギーレベルは,以下の通り機器によって異なる:

  • 二相性除細動器では120~200ジュール

  • 単相性除細動器では360ジュール

この治療を2回行っても成功しなければ,アドレナリン1mg静注を3~5分毎に繰り返す。各薬剤の投与から1~2分後に,同レベル以上のエネルギーで除細動を試みる。

VFが持続する場合,アミオダロン300mgを静注する。その後,VF/VTが再発する場合には,150mgを投与し,続いて1mg/分の点滴静注を6時間かけて行い,その後0.5mg/分とする。

現行の自動体外式除細動器(AED)は小児用ケーブルを備えており,小児に与えるエネルギーを効果的に減少させられる。(小児のエネルギーレベルについては除細動を参照のこと;薬剤の用量については蘇生に用いる薬剤を参照のこと。)

モニターのリードの接続の緩みまたは接続が外れることにより心静止に似た波形が現れることがあり,その場合はモニターの接続を確認して,別のリードでリズムを読み取るべきである。心静止が確認されたら,アドレナリン1mgの静脈内投与を3~5分毎に繰り返す。心静止に見える状態に対して(「細かいVFの可能性」もありうるという理由から)除細動を行うことは,灌流のない心臓が電気ショックによって損傷する可能性があるため,控えるよう推奨されている。

無脈性電気活動(PEA)とは,心電図上では十分な電気波形がみられるにもかかわらず,循環虚脱が生じている状態である。無脈性電気活動の患者には,アドレナリン1.0mgの静注を3~5分毎に行い,循環血液量減少が疑われる場合,続いて生理食塩水500~1000mL(小児には20mL/kg)を点滴静注する。心タンポナーデは無脈性電気活動を起こす場合があるが,これが起こるのは通常,開胸手術後の患者,心嚢液または広範囲の胸部外傷を有する患者である。そのような状況下では,直ちに心嚢穿刺または開胸を行う(心嚢穿刺の図を参照)。心タンポナーデが心停止の潜在的原因であることはまれであるが,疑われる場合には,超音波検査か,超音波検査が行えない場合は心嚢穿刺によって確認できる。

蘇生の中止

CPRは,心肺機能が安定するか,患者が死亡宣告されるか,または救助者が1人しかいない場合体力的に限界が来るまで続けられるべきである。低体温により心停止が起きたと考えられる場合,CPRは体温が34℃に上昇するまで継続されるべきである。

蘇生を中止するという決定は臨床的なものであり,心停止の期間,患者の年齢,基礎疾患の予後を考慮する。一般的に,CPRおよび二次救命処置により手を尽くしても自己心拍が戻らない場合,蘇生中止の決定がなされる。挿管患者において,CPR開始から20分後の呼気終末二酸化炭素濃度(ETCO2)10mmHg未満は予後不良のサインである。心停止後の転帰に関する研究によると,目撃者のいない心停止で最初のリズムが電気ショック適応外であった81歳以上(場合により73歳以上—1,2)の患者では,神経学的に良好な生存率は1%未満であることがわかっている。

蘇生の中止に関する参考文献

  1. 1.Goto Y, Funada A, Maeda T, Okada H, Goto Y: Field termination-of-resuscitation rule for refractory out-of-hospital cardiac arrests in Japan. J Cardiol 73(3):240–246, 2019.doi:10.1016/j.jjcc.2018.12.002

  2. 2.Grunau B, Scheuermeyer F, Kawano T, et al: North American validation of the Bokutoh criteria for withholding professional resuscitation in non-traumatic out-of-hospital cardiac arrest. Resuscitation 135:51–56, 2019.doi:10.1016/j.resuscitation.2019.01.008

蘇生後管理

自己心拍再開(ROSC)は蘇生の中間目標に過ぎない。最終目標は,神経機能が良好な状態で退院することであり,これが達成されるのはROSC患者のごく一部である。予後をできるだけ改善するため,適切な支持療法(例,血圧,体温,心拍リズムを管理する)を行うとともに,基礎疾患,特に急性冠症候群を治療しなければならない。

蘇生後管理には,虚血期間後に生じる再灌流障害を軽減するための処置が含まれる。自己心拍再開が確認されたら,直ちに蘇生後管理を開始すべきである。高酸素症による肺への損傷を最小限にするため,酸素投与量はSpO2が94%になるまで徐々に減らしていくべきである。換気回数および換気量は,呼気終末二酸化炭素濃度が35~40mmHgになるよう調節すべきである。血圧が低下する場合には,昇圧薬の点滴に加えて,患者の状態が耐えられる場合は輸液製剤のボーラス投与を行うべきである。

蘇生後の臨床検査には動脈血ガス,血算,血液生化学検査(電解質,血糖値,BUN[血中尿素窒素],クレアチニンおよび心筋マーカーを含む)などがある。(クレアチンキナーゼはCPRによる骨格筋損傷のため通常は上昇している;CPRまたは除細動の影響を受けにくいトロポニンが望ましい)PaO2は正常値(80~100mmHg)に近くに保つべきである。ヘマトクリットは30%以上に維持し(心原性であると疑われる場合),血糖値は140~180mg/dL(7.7~9.9mmol/L)に維持すべきである;電解質,特にカリウムは正常範囲内に保つべきである。

冠動脈造影

心停止からの蘇生後に心臓カテーテル検査を行うかどうかは,心電図,心血管インターベンション専門医の臨床的印象,および患者の予後に基づいて個別に決定すべきである。現行のガイドラインでは,心原性であることが疑われ,心電図でST上昇(STEMI)を認める成人患者には,冠動脈造影を(2~6時間以内に)行うことが提案されている。

心電図でSTEMIが認められない患者に緊急(2時間以内)で,または時間が経ってから(心停止から中央値で約120時間後)心臓カテーテル検査を施行した場合に,臨床的な便益があるかどうかは不明である(1)。一部の研究者は,病因が心臓由来である可能性が明らかに低い場合(例,溺水)や禁忌(例,頭蓋内出血)がある場合を除き,ROSC後には大半の患者に対して心臓カテーテル検査が十分活用できるようにすることを提唱している。

脳機能の保護

心停止から回復した全ての患者のうち,中枢神経系の機能が良好な状態(cerebral performance category[CPC]スコアが1または2—脳機能カテゴリースケールの表を参照)で退院できる患者は約10%に過ぎない。CPCスコア1は,良好な脳機能(患者は意識清明で,労働が可能であるが,軽度の神経脱落症状または心理的問題を有する可能性がある)を示す。CPCスコア2は,中等度の脳機能(患者は意識があり,日常生活動作[ADL]を行うことができ,単純な環境での労働が可能である)を示す。低酸素性脳損傷は,虚血による障害および脳浮腫の結果である(心停止の病態生理を参照)。損傷および回復のいずれも,蘇生後48~72時間の間に進行する。

表&コラム
表&コラム

酸素化および脳灌流圧の維持(過換気,高酸素血症,低酸素血症,灌流圧の低下を避ける)により,脳の合併症を軽減できる。低血糖も高血糖も虚血後の脳を損傷しうるため,いずれも治療すべきである。

成人では,自己心拍再開後も応答がない患者には,目標を定めた体温管理が推奨されている(2, 3)。現在の推奨は正常体温(37.5℃未満)を目標とすることであるが,多くの研究者および臨床医は依然として低体温(体温32~36℃)の維持を支持している。どの目標体温を選択するにかかわらず,自己心拍再開後はすぐに積極的な体温管理を開始する。低体温に誘導し維持する方法には,体表からのものと侵襲的なものとがある。体表からの冷却法は簡単に利用でき,体表への氷パックの使用から,大量の冷水を皮膚の上で循環させる市販の体表冷却機器まで,様々である。体内からの冷却として,冷却した輸液(4℃)を急速に注入して体温を下げる方法があるが,これは大量の追加輸液に耐えられない患者では問題となりうる。体外式の熱交換デバイスもまた利用可能であるが,冷却した生理食塩水を患者内に注入するのではなくカテーテル内を流してデバイスに戻すという閉鎖回路を使用しており,これにより体内に留置した静脈内熱交換カテーテルに冷却した生理食塩水を循環させる。別の侵襲的冷却法には,体外デバイスを用いて血液を体外に流して冷却し,その後中心循環に戻す方法がある。どの方法を選ぶ場合でも,目標は患者の体を迅速に冷却し,深部体温を自己心拍再開後24時間にわたり目標値(正常体温を目標とする場合は37.5℃未満,低体温を目標とする場合は32~36℃)に維持することである。現在のところ,この範囲内で具体的にどの体温にすると予後が改善するかを示したエビデンスはないが,高体温を避けることが絶対条件である(4, 5

フリーラジカルスカベンジャー,抗酸化物質,グルタミン酸阻害薬,およびカルシウム拮抗薬などの数多くの薬物治療は,理論上有益である。多くは動物実験では奏効しているものの,ヒト臨床試験で効果が証明されているものはない。

血圧の補助

平均動脈圧(MAP)を > 65mmHgに,収縮期血圧を > 90mmHgに維持することが現在の推奨である。高血圧の患者における妥当な目標収縮期血圧は,心停止前より30mmHg低い値とする。MAPは動脈内カテーテルにより測定するのが最もよい。血流指向性肺動脈カテーテルを使用した血行動態モニタリングは,ほとんど行われなくなった。

血圧の補助では以下を行う:

  • 電解質輸液(生理食塩水または乳酸リンゲル)の点滴

  • 強心薬または昇圧薬により収縮期血圧90mmHg以上およびMAP 65mmHg以上の維持を目標とする

  • まれに大動脈内バルーンパンピングによるカウンターパルセーション

MAP低下および中心静脈圧低下のある患者には,生理食塩水による輸液負荷を250mLずつ増加させながら注入すべきである。

医学計算ツール(学習用)

強心薬および昇圧薬の使用により長期生存率が上昇することは証明されていないものの,高齢の患者において,MAPがやや低め(70~80mmHg)かつ中心静脈圧が正常もしくは高いか,またはベッドサイド超音波で下大静脈の拡大が認められる場合,強心薬(例,ドブタミンを2~5μg/kg/分で開始)を点滴静注する場合がある。アムリノンまたはミルリノンがまれに代替薬として使用される(蘇生に用いる薬剤の表を参照)。

これらの治療に効果がなければ,変力作用および血管収縮作用のあるドパミンの使用を考慮すべきである。代替手段は,アドレナリンならびに末梢血管収縮薬であるノルアドレナリンおよびフェニレフリンである(蘇生に用いる薬剤の表を参照)。ただし,血管作動薬は血管抵抗を上昇させ,(特に腸間膜床で)臓器灌流を低下させることがあるため,正常低値のMAPを達成できる最小用量で使用すべきである。また,心臓の能力が蘇生後の心筋機能障害によって低下しているときに,これらの薬剤を投与することで心臓の仕事量が増加する。

心筋梗塞の可能性がある患者でMAPが70mmHg未満にとどまる場合,大動脈内バルーンパンピングによるカウンターパルセーションを考慮すべきある。MAPが正常で中心静脈圧が高い,または下大静脈が拡大している患者は,強心薬による治療,またはニトロプルシドもしくはニトログリセリンによる後負荷軽減のいずれかにより改善する場合がある。

大動脈内バルーンパンピングによるカウンターパルセーションにより,薬物療法抵抗性の左室ポンプ不全が原因で生じた低拍出量性循環状態を補助できる。バルーン付きカテーテルは,経皮的または動脈切開によって大腿動脈から挿入され,左鎖骨下動脈からわずかに遠位の胸部大動脈まで逆行性に進められる。バルーンは拡張期のたびに膨んで冠動脈血流を増加させ,収縮期の間は縮んで後負荷を軽減する。この方法は,ショックの原因が手術または経皮的インターベンションによって修正できる可能性がある場合(例,主要な冠動脈の閉塞を伴う急性心筋梗塞,急性僧帽弁閉鎖不全,または心室中隔欠損)に,一時しのぎの手段として主に価値がある。

自己心拍再開後の不整脈の治療

心室細動(VF)または心室頻拍(VT)は蘇生後に再発する場合があるが,予防的な抗不整脈薬投与は生存率を改善せず,ルーチンには用いられていない。しかしながら,このようなリズムが再発した場合には,プロカインアミド,リドカイン(その他の薬剤を参照),またはアミオダロンで治療できることがある(第1選択の薬剤を参照)。

蘇生後は,心停止中,および蘇生中に生じた高濃度のβアドレナリン作動性カテコラミン(内因性および外因性の両方)により速い上室頻拍が頻繁に起こる。こういったリズムが極端である場合,遷延する場合,または低血圧もしくは冠動脈虚血の徴候を伴う場合は,治療を行うべきである。エスモロール点滴静注は50μg/kg/分から開始する。

急性心筋梗塞を伴わないVFまたはVTによる心停止の患者は,植込み型除細動器(ICD)の適応の候補である。ICDはペースメーカーのように植え込むことができ,心臓内のリードおよび,ときに皮下電極を有する。これらが不整脈を感知し,適応に応じて電気的除細動または心臓ペーシングを行う。

蘇生後管理に関する参考文献

  1. 1.Spoormans EM, Lemkes JS, Janssens GN, et al: Ischaemic electrocardiogram patterns and its association with survival in out-of-hospital cardiac arrest patients without ST-segment elevation myocardial infarction: a COACT trials' post-hoc subgroup analysis. Eur Heart J Acute Cardiovasc Care 11(7):535-543, 2022.doi:10.1093/ehjacc/zuac060

  2. 2.Bernard SA, Gray TW, Buist MD, et al: Treatment of comatose survivors of out-of-hospital cardiac arrest with induced hypothermia.N Engl J Med 346:557–563, 2002.doi: 10.1056/NEJMoa003289

  3. 3.Nielsen N, Wetterslev J, Cronberg T, et al: Targeted temperature management at 33°C versus 36°C after cardiac arrest.N Engl J Med 369:2197–2206, 2013.doi: 10.1056/NEJMoa1310519

  4. 4.Granfeldt A, Holmberg MJ, Nolan JP, Soar J, Andersen LW; International Liaison Committee on Resuscitation (ILCOR) Advanced Life Support Task Force: Targeted temperature management in adult cardiac arrest: Systematic review and meta-analysis. Resuscitation 167:160–172, 2021.doi:10.1016/j.resuscitation.2021.08.040

  5. 5.Wyckoff MH, Greif R, Morley PT, et al: 2022 International Consensus on Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care Science With Treatment Recommendations: Summary From the Basic Life Support; Advanced Life Support; Pediatric Life Support; Neonatal Life Support; Education, Implementation, and Teams; and First Aid Task Forces. Circulation 146(25):e483–e557, 2022.doi:10.1161/CIR.0000000000001095

より詳細な情報

有用となりうる英語の資料を以下に示す。ただし,本マニュアルはこの資料の内容について責任を負わないことに留意されたい。

  1. American Heart Association 2020 CPR and ECC Guidelines: These guidelines for cardiopulmonary resuscitation (CPR) and emergency cardiovascular care (ECC) are based on the most recent review of resuscitation science, protocols, and education.

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