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やさしくわかる病気事典
筋ジストロフィーとは、正常な筋肉の構造と機能のために必要な遺伝子の1つ以上に異常があるために、様々な重症度の筋力低下を引き起こす遺伝性筋疾患の総称です。顕微鏡で観察すると、筋線維が変性しているように見えます。デュシェンヌ型筋ジストロフィーとベッカー型筋ジストロフィーは、最もよくみられる筋ジストロフィーです。デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、より重症の病型です。ベッカー型筋ジストロフィーは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーと密接に関連していますが、発症時期がより遅く、引き起こされる症状もより軽いものです。筋強直性ジストロフィーが2番目に多く、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーが3番目に多くみられます。
筋ジストロフィーのその他の病型としては、エメリー-ドレイフス型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィーなどがあります。
他の遺伝性筋疾患には、先天性ミオパチー、先天性ミオトニー、家族性周期性四肢麻痺、糖原病などがあります。 糖原病とは、筋肉で糖の代謝が正常にできないため、グリコーゲン(糖から生成されるデンプン)が筋肉に大量に蓄積する、まれな遺伝性疾患の総称です。ミトコンドリア病という病気では、筋肉はもちろん、体の他の部位も侵されます。
先天性筋ジストロフィー
さらなる情報
以下の英語の資料が役に立つかもしれません。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。
米国筋ジストロフィー協会(Muscular Dystrophy Association):筋ジストロフィーまたは先天性筋ジストロフィーとともに生きる人向けの研究、治療、技術、支援に関する情報
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