大腿静脈への経皮的カテーテル挿入では,解剖学的ランドマークを目印に静脈穿刺を行い,Seldinger法を用いて大腿静脈から下大静脈へと中心静脈カテーテルを挿入する。
大腿静脈へのカテーテル挿入は,静脈が比較的浅く容易に到達できるという手技上の利点がある。また,頸部や鎖骨下領域のような複雑な解剖や重要な構造が付近にない。しかしながら,大腿静脈からの中心静脈カテーテル(CVC)挿入は感染症および血栓の発生リスクが高く,寝たきりの患者にのみ適している。
超音波ガイド下に大腿静脈ラインの留置を行うことにより,カテーテル挿入の成功率を高め,合併症のリスクを軽減できる。超音波ガイドが利用可能で熟練したスタッフがいる場合は,この方法による留置が望ましい。
(血管確保:中心静脈カテーテル法および超音波ガイド下大腿静脈カテーテル挿入も参照のこと。)
大腿静脈カテーテル挿入の適応
確実な,または長期にわたる静脈路の確保が他の部位では行えない
心停止患者における輸液および薬剤の静注
高濃度または刺激性の液体の静注
高速または大量の輸液の静注(径の太い[例,18または16G]末梢静脈カテーテルまたは他の経路からのCVCを留置できない場合)
経静脈心臓ペーシング(動画「経静脈ペースメーカーの挿入」を参照)または肺動脈モニタリング(スワン-ガンツカテーテル)*
下大静脈フィルターの留置
上大静脈症候群患者で中心静脈路の確保が必要な場合
中心静脈路の確保を必要とする患者では,禁忌がない限り,一般的に大腿静脈からのアクセスに比べ,横隔膜より上から中心静脈に到達する経路の方が望ましい。大腿静脈ラインは感染リスクが高いため,通常は暫定的なアクセスにのみ使用される。大腿静脈ラインはできるだけ早く,横隔膜より上のラインに変更すべきである。
*経静脈心臓ペーシングおよび肺動脈モニタリングでは,一般的に右内頸静脈へのカテーテル挿入または左鎖骨下静脈へのカテーテル挿入が望ましい。
大腿静脈カテーテル挿入の禁忌
絶対的禁忌
腹腔内出血または局所外傷
大腿静脈内の血栓
穿刺部位の局所感染
アレルギー患者における抗菌薬含浸カテーテル(antibiotic-impregnated catheter)
腹腔内出血または局所外傷がある場合は,上大静脈に還流する部位を使用すべきである。
相対的禁忌
凝固障害(抗凝固療法を含む)*
局所の解剖学的変形(外傷性または先天性),または高度の肥満
使用する予定の静脈へのカテーテル挿入歴
非協力的な患者(必要であれば鎮静を行うべきである)
外来患者
*抗凝固療法(例,肺塞栓症に対するもの)は大腿静脈カテーテル挿入に伴う出血リスクを高めるが,このリスクを,抗凝固療法を解除した場合の血栓(例,脳卒中)発生リスクの増大と勘案する必要がある。解除を検討している場合は,患者の抗凝固療法を管理している医師と話し合い,続いて患者と話し合う。凝固障害のある患者には大腿静脈へのカテーテル挿入が好まれる場合があるが,これは鎖骨下静脈または内頸静脈のある領域とは異なり,大腿三角は容易に圧迫でき,重要な構造物(気道,肺尖部,縦隔,脳への血管)が静脈穿刺部位から離れているためである。
大腿静脈カテーテル挿入の合併症
(中心静脈カテーテル法の合併症も参照のこと。)
合併症としては以下のものがある:
感染症
血栓
動脈穿刺
血腫
後腹膜出血
静脈損傷
空気塞栓
カテーテルの誤留置*
神経損傷
膀胱または腸管穿孔(まれ)
*大腿静脈カテーテルの誤留置によるまれな合併症には,動脈へのカテーテル挿入および後腹膜への液体の注入などがある。
ガイドワイヤーまたはカテーテルによる塞栓もまれに起こることがある。
静脈内血栓およびカテーテル敗血症のリスクを軽減するため,CVCは必要がなくなれば直ちに抜去すべきである。
大腿静脈カテーテル挿入で使用する器具
無菌操作,バリアによる防護
消毒液(例,クロルヘキシジン-アルコール,クロルヘキシジン,ポビドンヨード,アルコール)
滅菌ドレープ(大型),タオル
滅菌キャップ,マスク,ガウン,手袋
フェイスシールド
Seldinger法(catheter-over-guidewire法)
心電図モニター
局所麻酔薬(例,アドレナリン無添加の1%リドカイン,約5mL)
細い麻酔針(例,25~27G,長さ約3cm)
太い麻酔薬/試験穿刺用の針*(finder needle)(22G,長さ約4cm)
イントロデューサー針(例,壁が薄いもの,18または16G,内側に傾斜したハブ[internally beveled hub]付き,長さ約6cm)
3mLおよび5mLシリンジ(試験穿刺用の針およびイントロデューサー針にはルアースリップシリンジを使用する)
ガイドワイヤー(先端がJ型のもの)
メス(11番の刃)
ダイレーター
中心静脈カテーテル(成人:8Fr以上,大腿静脈カテーテルの最短の長さは24cm)
滅菌ガーゼ(例,10cm四方)
カテーテルのポートまたはハブをフラッシュするための滅菌生理食塩水
非吸収性のナイロン糸または絹糸(例,3-0または4-0)
クロルヘキシジンパッチ,透明の閉鎖性ドレッシング
*試験穿刺用の針(finder needle)とは,イントロデューサー針を挿入する前に静脈の位置を確認するために使用する細い針のことを指す。一般的には用いられないが,大腿静脈カテーテル挿入の際には任意で使用してもよい(例,肥満患者の場合)。
助手が1人か2人いると助けとなる。
大腿静脈カテーテル挿入に関するその他の留意事項
カテーテル挿入の試みはときに失敗する。試行回数は2回または3回を超えないようにし(さもないと合併症のリスクを高める),再試行の度に新しい器具を使用する(すなわち,針,カテーテル,その他の器具に組織または血液が詰まっている可能性があるため,再使用しない)。
心肺停止中,あるいは低血圧や低酸素血症がある状態では,動脈血が暗く非拍動性のことがあり,静脈血と見誤ることがある。
ダイレーターまたはCVCのいずれかが誤って大腿動脈に挿入された場合は,ダイレーターまたはカテーテルはそのままにしておき,外科的除去の必要性について外科医のコンサルテーションを受ける。
大腿静脈カテーテル挿入における重要な解剖
大腿静脈および大腿動脈には,大腿三角(上は鼠径靱帯,内側は長内転筋,外側は縫工筋によって囲まれた領域)から到達できる。
鼠径靱帯は恥骨結合と上前腸骨棘の間にまたがる靱帯である。
大腿動脈は鼠径靱帯(典型的にはその中点または中点のすぐ内側)の下方に触知される。触知可能な大腿動脈の拍動がない場合でも,大腿動脈はこの領域にあると推定する。
大腿静脈は大腿動脈の内側に隣接して存在する。鼠径靱帯から離れるにつれて,大腿静脈は大腿動脈の下に潜り込む。
大腿静脈の望ましい穿刺部位は,鼠径靱帯の1~2cm下方である。この部位において血管の手前の壁と向こう側の壁を両方とも貫通してしまうことによる出血は,血管を外部から大腿骨頭に向けて圧迫することでコントロールできる。
鼠径靱帯の上には後腹膜腔がある。この部位において血管の手前の壁と向こう側の壁を両方とも貫通してしまうことによる出血は,後腹膜出血を引き起こし,血管を外部から圧迫することは不可能な場合がある。
大腿静脈カテーテル挿入での体位
術者にとって快適な(すなわち,処置の間まっすぐ立っていられる)高さにベッドを挙上する。
患者を仰臥位または軽度の逆トレンデレンブルグ体位(頭が挙上されるようにベッドを傾ける)にして,大腿静脈を拡張させる。
下肢を苦しくない程度に外転および外旋させる。
テープを使って(または必要であれば助手に手伝ってもらって),肥満により垂れ下がった軟部組織(pannus)または尿道カテーテルを鼠径部から引き離す。
ステップ-バイ-ステップの手順
予備的な視診を(非清潔操作で)行い,恥骨結合,前上腸骨稜,大腿動脈拍動,および臍を同定する。
心電図モニターを装着して電源を入れる。
過剰な毛は切り取ってもよいが,剃毛はしない。剃毛は感染のリスクを高める。
器具を準備する
滅菌された器具を滅菌カバーをかけたトレイに置く。
滅菌された術着を着用し,バリアによる防護を行う。
局所麻酔薬をシリンジに吸引する。
任意:滅菌生理食塩水1~2mLを入れた5mLシリンジに試験穿刺用の針を装着する。
滅菌生理食塩水1~2mLを入れた5mLシリンジにイントロデューサー針を装着する。針先のベベル型の刃面をシリンジの容量目盛りと同じ向きに合わせる。
CVCの全てのラインを滅菌生理食塩水3~5mLであらかじめフラッシュした後,キャップまたはシリンジでハブを閉鎖する。
中心静脈ラインをフラッシュするときは,10mLシリンジ(またはそれ以上の容量のシリンジ)を用い,ラインの破裂を防ぐためシリンジは強く押しすぎないこと。
清潔野を確保する
上前腸骨棘から正中線まで,鼠径靱帯の下15cmに及ぶ広範囲の皮膚を消毒液で消毒する。
少なくとも1分間置いて消毒液を乾燥させる。
滅菌タオルを穿刺部位の周囲に置く。
大きな滅菌ドレープ(例,全身用ドレープ)を敷いて,広い清潔野を確保する。
針の挿入経路を確立する
2本または3本の指で大腿動脈の拍動を愛護的に触診する。隣接する大腿静脈を,圧迫しないよう愛護的に触診する(圧迫された静脈内腔への到達は困難である)。
針の挿入経路:鼠径靱帯の2~4cm下方,大腿動脈の1cm内側に,処置用の針(局所麻酔薬針,試験穿刺用の針,およびイントロデューサー針)を臍の方へ向けて45~60°の角度で皮膚に挿入する。
針の挿入中も大腿動脈の触診を続け,動脈を穿刺しないように針を常に動脈の内側に保っておく。
カテーテル挿入部位を麻酔する
針の刺入部に麻酔薬の膨疹を作り,予想される針の挿入経路に沿って皮膚および軟部組織に麻酔薬を注射する。針が血管内へ入ったことを確認するため,また血管内への注射を防ぐため,針を進めるときはシリンジのプランジャーを軽く陰圧に保っておく。
血液がシリンジ内に戻ってきたら,針を進めるのを止めてシリンジをそのままの位置に保持し,今後この針を試験穿刺用の針とみなす。下記の「逆血を評価する」に進む。
イントロデューサー針(または試験穿刺用の針,任意)を挿入する
イントロデューサー針(または任意で試験穿刺用の針)を,針先のベベル型の刃面を上に向けて針の挿入経路に沿って挿入する。
針を進める間,シリンジのプランジャーは軽く陰圧に保っておく。
シリンジの外筒に逆血が現れたら,針を進めるのを止める(針が内腔に入るときにプチッという感覚を感じることがある)。この位置でシリンジが動かないように保持する。わずかに動いただけでも針の先端が静脈から出てしまうことがある。
2~4cm挿入しても外筒に逆血が現れない場合,ゆっくりと針を引き抜く。針が静脈の反対側まで貫通してしまっている場合,針の先端を内腔に引き戻す際に逆血がみられることがある。それでも逆血がない場合は,針を皮膚表面の近くまで引き抜き,方向を変えて,再び静脈内への挿入を試みる。針を完全に挿入した状態で針の向きを変えないこと。
逆血を評価する
シリンジをそのまま動かないように保持し続ける。
針のハブをしっかりつかみ,動かないように保持する。
シリンジを針のハブから外し,血液を短時間流出させて,その血液が静脈血である(すなわち,暗赤色の血液が流れ出すが拍動性ではない)ことを確認する。空気塞栓を予防するため,その後直ちにハブを母指で覆い,血流を止める。
ただし,血液が鮮紅色で拍動性(動脈血)であれば,手技を中止する。針を抜去し,10cm × 10cmのガーゼで同部位を外部から10分間圧迫し,出血および血腫を予防する。
任意:試験穿刺用の針を用いてイントロデューサー針の挿入を誘導する
この時点までに試験穿刺用の針(または静脈を発見した麻酔針)を挿入していた場合は,この針をガイドとしてイントロデューサー針の挿入を行う。
針先のベベル型の刃面を上に向けて,イントロデューサー針を付けたシリンジを保持する。
2つの挿入方法のいずれかを用いる:試験穿刺用の針を抜去し,直ちにイントロデューサー針を同じ経路に沿って挿入するか,または試験穿刺用の針をその場所に留めたまま,イントロデューサー針をその下にほぼ平行に(皮膚に対して試験穿刺用の針よりやや浅い角度で)挿入する。
シリンジの外筒に逆血が現れたら,イントロデューサー針を進めるのを止め,そこで動かないように保持する。
試験穿刺用の針をまだ抜去していない場合は,この時点で抜去する。
上記「逆血を評価する」に記載の通り,イントロデューサー針から戻ってきた血流を評価する。
ガイドワイヤーを挿入する
イントロデューサー針が動かないように保持し続ける。
ガイドワイヤーのJ字型の先端を上に向けてイントロデューサー針に挿入する。
ガイドワイヤーを針に通して静脈内に進める。ワイヤーを無理に通そうとしないこと;ワイヤーは滑らかにスライドするはずである。ワイヤーを20~30cm進める。
ガイドワイヤーを進める際に抵抗を感じた場合は,進めるのを止める。ワイヤーを愛護的にわずかに引き出し,わずかに回転させてから再び進めるようにするか,またはワイヤー全体を愛護的に抜去してから針の先端を静脈内に戻し(静脈血が戻ることで確認する),再びワイヤーを挿入するようにする。
ただし,ワイヤーを引き抜く際に抵抗を感じた場合は,手技を終了して針とガイドワイヤーを1つのユニットとして引き抜く(患者の体内で針の先端がガイドワイヤーを切断するのを防ぐため)。その後,10cm × 10cmのガーゼで同部位を外部から10分間圧迫し,出血および血腫を予防する。
ガイドワイヤーを挿入した後は片手でしっかりと保持し,これ以降の処置の間,常にガイドワイヤーを制御できるようにしておく。
イントロデューサー針を抜去する(ガイドワイヤー挿入に成功した後)
まず,ガイドワイヤーを針の遠位側でしっかりと保持し,針を皮膚から引き抜く。
続いて,ガイドワイヤーを皮膚表面でしっかりと保持し,ガイドワイヤーの残りの部分に沿って針をスライドさせて抜去する。
挿入路を拡張する
皮膚の刺入部を拡張する:ガイドワイヤーに触れないようにしてメスで皮膚の刺入部に小さな切開(約4mmのstab incision[刺切])を入れ,より径の太いダイレーターやカテーテルが入るように刺入部を拡張する。
ガイドワイヤー上をスライドさせてダイレーターを進める:まず,皮膚表面でガイドワイヤーをつかみ,ダイレーターをワイヤーに沿って皮膚表面までスライドさせる。次にダイレーターのすぐ遠位部に出ているワイヤーをつまみ,ダイレーターを皮膚表面付近に保持し,必要に応じて捻るような動きを取り入れてダイレーター全体を段階的に挿入する。挿入中は常にガイドワイヤーを把持しておく。
ダイレーターを抜去する:まず,ダイレーターの遠位部でガイドワイヤーをしっかりと保持し,ダイレーターを皮膚から引き抜く。ガイドワイヤーが皮膚表面に見えたら,ガイドワイヤーの残りの部分に沿ってダイレーターをスライドさせて完全に取り外す。
カテーテルを留置する
カテーテルをガイドワイヤーの上を通して皮膚表面まで進める:ガイドワイヤーを皮膚表面に固定したまま,カテーテルの先端をガイドワイヤーの遠位端に被せ,カテーテルを皮膚表面までスライドさせる。この時点で,ガイドワイヤーの遠位端がカテーテルのハブから出ているはずである。
ガイドワイヤーの遠位端がカテーテルのハブから出ていない場合は,カテーテルの先端を皮膚の表面付近に保持したまま,ガイドワイヤーの末端がハブから出てくるまでガイドワイヤーを皮膚表面から少しずつ外に引き出す。
引き続きカテーテルを静脈内に進める:ガイドワイヤーがハブから出ているところを把持してガイドワイヤーをコントロールする。カテーテルの先端付近を持ち,先端を皮膚に潜らせて挿入する。続いて,必要に応じて捻るような動きを取り入れつつ,大腿カテーテルを全長にわたり数cmずつ段階的に進める。
ガイドワイヤーとカテーテルの両方をしっかりとつかんでおく。
ガイドワイヤーを抜去する:カテーテルを皮膚表面にしっかりと固定したまま,ガイドワイヤーを引き抜く。
カテーテルの各ハブを生理食塩水でフラッシュする:まずラインに空気が残っていれば全て吸引し,ハブに静脈血が流れ込むことを確認する。続いて,10mLシリンジ(またはそれ以上の口径のシリンジ)で,20mLの生理食塩水をラインに注入し(この時あまり強い力を加えすぎない),洗浄する。
穿刺部位をドレッシングする
患者が覚醒しているか,最小限の鎮静しか受けていない場合,予定縫合部位の皮膚を1%リドカインで麻酔する。
カテーテル挿入部位の皮膚にクロルヘキシジン含浸スポンジドレッシングを置く。
皮膚をカテーテルの固定用クリップに縫い付ける。
穿刺部位の牽引を防ぐため,カテーテルをさらに別の場所に縫合し,2つの縫合部位の間でカテーテルがカーブまたはループを描くようにする。
滅菌された閉鎖性ドレッシングを貼付する。一般に透明のフィルムドレッシングが用いられる。
大腿静脈カテーテル挿入のアフターケア
必要であれば(例,大腿カテーテルがうまく機能しない場合),胸部X線を施行して,カテーテルの先端が右房より遠位の下大静脈にあることを確認する。
大腿静脈カテーテル挿入の注意点とよくあるエラー
ガイドワイヤーをつかんでいる手を決して離さないこと。
心肺停止中,あるいは低血圧や低酸素血症がある状態では,動脈血が暗く非拍動性のことがあり,静脈血と見誤ることがある。
空気塞栓症を予防するため,CVCの挿入(および抜去)は,血管カテーテル挿入部位を心臓より低い位置に置いた状態で行うべきである。
大腿静脈カテーテル挿入のアドバイスとこつ
大腿静脈ラインは感染リスクが高いため,通常は暫定的なアクセスにのみ使用される。大腿静脈ラインはできるだけ早く,横隔膜より上のラインに変更すべきである。