関節リウマチの治療に用いられる薬剤

関節リウマチの治療に用いられる薬剤

薬剤

主な副作用

従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)

ヒドロキシクロロキン

通常は軽度の皮膚炎(発疹)と皮膚の変色(光に敏感になることがあります)

筋肉の痛みと筋力低下

まれに心筋症

眼に起こる問題

レフルノミド

発疹

肝疾患

神経の損傷(神経障害)

下痢

脱毛

先天異常

メトトレキサート

肝疾患

肺の炎症

吐き気

好中球減少症*

口内炎

男性で、精子数と妊よう性の低下

脱毛

先天異常、流産のリスク増加

サラゾスルファピリジン

胃に起こる問題

好中球減少症*(通常は治療開始時のみ)

赤血球の破壊(溶血)

肝臓に起こる問題

発疹

JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬

トファシチニブ

バリシチニブ

ウパダシチニブ

感染症のリスク、特に水痘(水ぼうそう)と帯状疱疹の再活性化

黒色腫以外の皮膚がん

コレステロール高値(高コレステロール血症)

重大な心血管系の異常(心臓発作、脳卒中など)

肺がん

静脈血栓塞栓症(例えば、深部静脈血栓症肺塞栓症

生物学的DMARD

アダリムマブ

セルトリズマブ ペゴル

エタネルセプト

ゴリムマブ

インフリキシマブ

潜在性感染(特に結核B型肝炎真菌感染症)の再活性化リスクの可能性

黒色腫以外の皮膚がん

ときに全身性エリテマトーデス

脱髄性神経疾患(ギラン-バレー症候群多発性硬化症など)

心不全の悪化

アバタセプト

肺に起こる問題

感染症にかかりやすくなる

頭痛

上気道感染

のどの痛み

吐き気

アナキンラ(anakinra)

注射部位の痛み、発赤、かゆみ

感染症のリスク増大

好中球減少症*

リツキシマブ

投与中:

  • 注射部位のかゆみ

  • 発疹

  • 背部痛

  • 高血圧または低血圧

  • 発熱

投与後:

  • 一部の感染症と場合によってはがんのリスクがわずかに増大する

  • 好中球減少症*

  • B型肝炎の再活性化

    まれに、進行性多巣性白質脳症

トシリズマブ

サリルマブ

好中球減少症*(感染防御を担う白血球が少なすぎる状態)

骨髄での血小板の生産が抑制され、ときに出血しやすくなる

肝酵素値の上昇

アナフィラキシー

まれに腸の穿孔

脂質異常症(特に低比重リポタンパク質[LDL]の増加)

コルチコステロイド

プレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)

プレドニゾロン

長期間使用すると全身に次のような多数の副作用が出現する:

コルチコステロイドの関節内注射

酢酸メチルプレドニゾロン

トリアムシノロンアセトニド

トリアムシノロンヘキサアセトニド(triamcinolone hexacetonide)

まれに注射部位または関節内の感染症

注射部位の皮膚の脆弱化と変色

非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)

ジクロフェナク

イブプロフェン

ナプロキセン

その他多数

胃の不調

胃潰瘍と出血

血圧の上昇

腎臓に起こる問題

心臓発作脳卒中のリスクが増大する可能性がある

あざと出血のリスクが増大する可能性がある

シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)阻害薬(コキシブ系薬剤)、例えばセレコキシブなど

腎臓に起こる問題

血圧の上昇

他のNSAIDと比べて胃潰瘍と胃出血のリスクはやや低い

心臓発作と脳卒中のリスクが増大する可能性がある

*骨髄で血球生産が抑制されると、好中球という感染防御を担う白血球の数が減り、感染症にかかりやすくなることがあります。

*骨髄で血球生産が抑制されると、好中球という感染防御を担う白血球の数が減り、感染症にかかりやすくなることがあります。

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