糖代謝異常症の概要

執筆者:Matt Demczko, MD, Mitochondrial Medicine, Children's Hospital of Philadelphia
レビュー/改訂 2021年 12月
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糖代謝異常症は遺伝性代謝疾患です。遺伝性疾患は、これらの病気を引き起こす欠陥のある遺伝子が親から子どもに受け継がれることで発生します。遺伝性疾患には様々な種類があります。多くの遺伝性代謝疾患では、患児の両親がともに異常な遺伝子のコピーをもっています。通常、病気の発生には異常な遺伝子のコピーが2つ必要であるため、普通はいずれの親にも疾患は現れていません。一部の遺伝性代謝疾患はX連鎖性であり、これは男児に異常な遺伝子のコピーが1つあるだけで病気が発生することを意味します。(遺伝性代謝疾患の概要も参照のこと。)

炭水化物は糖類です。糖類には構造が単純なものと複雑なものとがあります。ショ糖(スクロース)は、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)という2つの単純な糖からできています。乳糖(ラクトース)はブドウ糖とガラクトースでできています。ショ糖も乳糖も、体がこれらを吸収して利用するために酵素の働きで単純な糖に分解される必要があります。パン、めん類、米などの食品に含まれる炭水化物は、単純な糖分子が長くつながってできています。これらの糖分子も体内で分解されなければなりません。 ある糖の分解プロセスに必要な酵素が欠損していると、その糖が体内に蓄積して異常を引き起こします。

糖代謝異常症には、以下のような病気があります。

さらなる情報

役立つ可能性がある英語の資料を以下に示します。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。

  1. 全米希少疾患患者協議会(National Organization for Rare Disorders[NORD]):希少疾患の一覧や支援団体、臨床試験に関する資料などの希少疾患に関する情報が親および家族向けに提供されています。

  2. 遺伝性疾患・希少疾患情報センター(Genetic and Rare Diseases Information Center[GARD]):希少疾患および遺伝性疾患に関する情報が分かりやすく提供されています。

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