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腸球菌感染症

執筆者:Larry M. Bush, MD, FACP, Charles E. Schmidt College of Medicine, Florida Atlantic University
レビュー/改訂 2023年 3月
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腸球菌感染症は、腸球菌と呼ばれるグラム陽性の球形の細菌(球菌)が引き起こす病気で、腸球菌は健康な人の腸に存在していますが、ときに感染症を引き起こします。

細菌の概要も参照のこと。)

腸球菌には17以上の菌種があり、その多くは腸管内に常在し、普段は病気を引き起こしません。常在菌叢と呼ばれるこれらの細菌は、特定の状況下でのみ(例えば体の他の部位に侵入したとき)病気を引き起こします。

エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)とエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)は、人間の感染症を引き起こすことが最も多い菌種です。

腸球菌は主に以下の病気を引き起こします。

腸球菌感染症の症状は感染部位により異なります。

腸球菌感染症の治療

  • 抗菌薬

治療法は感染部位によって異なりますが、通常は抗菌薬を投与し、膿瘍があれば膿を出します。

特定の菌株の腸球菌は多くの抗菌薬に対する耐性をもつため、治療が難しい場合があります。バンコマイシンに対する耐性をもつ菌株は、特に厄介です。

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