カロリー

執筆者:Adrienne Youdim, MD, David Geffen School of Medicine at UCLA
レビュー/改訂 2021年 12月
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カロリーはエネルギーの単位です。食物にはカロリーがあります。つまり、食物は消化され分解される過程で生じるエネルギーを体に供給します。エネルギーによって体内の細胞は、タンパク質などの体に必要な物質の生成をはじめとする、すべての機能を果たすことができます。エネルギーはすぐに使うことも、蓄えておいて後で使うこともできます。

食物は完全には吸収されないこともあります。その場合、食物に含まれるカロリーのすべてを体がエネルギーとして利用できないことがあります。

エネルギーの供給量、つまり食物から摂取したカロリー量が体に当面必要な量を超えると、体は余分なエネルギーを蓄えます。余分なエネルギーのほとんどは脂肪として蓄えられます。一部は炭水化物として、通常は肝臓と筋肉に蓄えられます。その結果、体重が増加します。

知っていますか?

  • 最初に体重が数キログラム減った後、体が蓄えていた炭水化物をすべて使い切って脂肪を使い始めると、体重が減少する速度は遅くなります。

カロリー摂取量が体に必要な量に対して少なすぎると、体は肝臓や筋肉に蓄えておいた炭水化物を使い始めます。体は蓄えておいた炭水化物をすぐに動員し、また炭水化物が動員されると通常は水分も排出されるため、体重の減少は最初のうち急速に進む傾向があります。しかし、体に蓄えられた少量の炭水化物では、短期間しかエネルギーを供給できません。体は次に、蓄えておいた脂肪を使います。脂肪には重量当たりのエネルギーがより多く含まれているため、体が脂肪をエネルギーとして使うと体重が減少する速度は遅くなります。しかし、蓄えられている脂肪の量はずっと多く、ほとんどの人では長期間にわたってエネルギーを供給できます。

深刻なエネルギー不足が長期間続いているときにだけ、体はタンパク質を分解します。正常な栄養状態の人が完全な絶食状態(何も食べない状態)になると、8~12週間で死に至ります。

食品中のカロリーの測定方法

食品表示には1食分のカロリーが記載されていますが、このカロリーはどのように測定するのでしょうか。答えは驚くほど単純で、食物を燃やすのです。酸素で満たされ、水の中に入った密閉容器の中に食物のサンプルを入れます。この容器はボンベ熱量計といいます。サンプルを完全に燃やします。燃焼で生じた熱によって水の温度が上がり、それを測定し、その温度がその食物のカロリーを示します。例えば、水温が20度上がれば、その食品には20キロカロリーが含まれています。このカロリーの測定方法は直接熱量測定法と呼ばれています。

推奨されるカロリー量

エネルギーの必要量は、年齢、性別、体重、運動量、病気の有無、カロリーを燃焼する速度(代謝速度)によって、1日約1000キロカロリーから3200キロカロリー以上まで、大きな幅があります。日常生活動作で必要とされる量を越えて多くのエネルギーを必要とする活動を行う人は、より多くのカロリーを摂取する必要があります。しかし一般的には、体重の維持に必要な1日当たりのカロリー量は、およそ次の通りです。

  • 幼児:1000~1800キロカロリー

  • より年長の小児と青年:1200~3200キロカロリー

  • 成人:1600~3000キロカロリー

必要なカロリーの量は活動のレベルが高くなるにつれて増え、一般的には男児や男性は女児や女性よりも多くのカロリーを必要とします。

こうしたカロリー量は一般的なガイドラインに過ぎず、その理由の1つとして、体が必要とする量がそのときの活動によって異なることが挙げられます。さらに、カロリー摂取を24時間(1日の摂取量)で区切るのは、特に根拠のあることではありません。米国では推奨されている程度の身体活動を行っている人の割合が10%にも満たないため、米国人に必要なカロリーは、上の表で活動的な人に必要な量として示されているよりも少ない傾向があります。激しい活動、特に有酸素運動をすると必要量が大幅に増加し、活動が不足すると必要量は減少します。

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