視神経の病気の概要

執筆者:John J. Chen, MD, PhD, Mayo Clinic
レビュー/改訂 2022年 10月
プロフェッショナル版を見る

    眼球後部の内側を覆っている網膜にある小さな視細胞は、光を感じとり、それを電気信号として視神経に送っています。左右の眼からつながる視神経は脳へ電気信号を送り、そこで視覚情報が解釈されます。

    視神経またはその脳への経路(視覚路)の損傷は、視力障害につながります。脳内部における視交叉と呼ばれる部位で、左右の視神経はそれぞれ2つの線維に分かれ、そのうちの半分が互いに交叉します。このような解剖学的構造になっているため、視神経の経路に損傷が生じると、その部位に応じて特徴的なパターンの視力障害が起こります。このパターンを理解すると、視覚路のどこに問題が生じているかをしばしば推定できます。

    視覚路とその損傷の結果

    神経信号はそれぞれの眼から視神経を伝わって送られます。2つの視神経は視交叉と呼ばれる部分で交わります。それぞれの眼からつながる視神経は、ここで2本ずつに分かれ、各側の神経線維の半分は反対側へと交叉します。このような構造になっているため、脳の右側は両眼の左視野からの情報を受け、脳の左側は両眼の右視野からの情報を受け取ります。眼または視覚路のどこに損傷が生じたかによって、異なるタイプの視力障害が現れます。

    quizzes_lightbulb_red
    医学知識をチェックTake a Quiz!
    ANDROID iOS
    ANDROID iOS
    ANDROID iOS