自己赤血球感作症候群

(ガードナー-ダイアモンド症候群、心因性紫斑病)

執筆者:David J. Kuter, MD, DPhil, Harvard Medical School
レビュー/改訂 2021年 10月
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    自己赤血球感作症候群では、通常腕や脚に痛みを伴うあざ(皮下出血)ができます。

    この病気はまれです。典型的に、精神的ストレスを抱える白人の女性にみられます。

    原因は確定されていません。この疾患の名前は、どういうわけか自らの赤血球に対して身体が過敏になる(アレルギーを起こす)という、証明されていない学説に基づいて付けられました。つまり、血管から漏れ出た赤血球がアレルギー型反応を起こして、あざができるというものです。しかし、この疾患のほとんどの人には精神的ストレスがあったり、精神障害の症状もみられたりするため、ほとんどの医師は、このあざは単に自傷行為によるものと考えています。

    痛みを伴うあざがたびたびみられます。あざは自然にできたり、けがや手術の後に発生したりします。けがをしたところから離れた場所にあざができることもあります。あざは数日で回復します。背中など、手が届きにくい体の部位にあざができることはまずありません。

    まず、血液凝固系の検査を行って、血液凝固障害があざの原因となっていないかどうかを確認します。自己赤血球感作症候群の人では、これらの検査は正常になります。

    あざは自然に消失します。精神的ストレスへの対処に役立つ治療が有益な場合もあります。

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