シェーグレン症候群とはどのような病気ですか?
シェーグレン症候群は、目、口、そのほかの特定の組織が乾燥しすぎる病気です。これは、目の病気やものを飲み込むときの問題、虫歯を引き起こすことがあります。
中年の女性に最も多くみられます。
症状としては、目や口が不快なほど乾燥したり、より深刻な問題になると、気管や肺が乾燥したりすることがあります。
シェーグレン症候群の人の約3人に1人に関節の炎症(関節炎)があります。
シェーグレン症候群は、肺、腎臓、肝臓、神経などにも影響を与えることがあります。
シェーグレン症候群は、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどのほかの病気と一緒に起こることがあります。
医師はシェーグレン症候群を治すことはできませんが、治療によって気分がよくなる可能性があります。
シェーグレン症候群の原因は何ですか?
シェーグレン症候群にはどのような症状がありますか?
目がとても乾燥する:これによってあなたの角膜(目の前面にある透明な部分)が損傷を受けて、見えづらくなる可能性がある
口がとても乾燥する:食べたり飲み込んだりするときの問題が起こったり、虫歯や、口の中の真菌感染症になったりする可能性がある
唾液腺(食べものをバラバラにして飲み込むのを助ける唾液をつくる腺)がふつうより大きくなる
関節の炎症
場合によっては、外陰部、腟(ちつ)、気管などのほかの粘膜の乾燥
リンパ腫は白血球のがんの一種で、シェーグレン症候群の人に多くみられます。
JAMES STEVENSON/SCIENCE PHOTO LIBRARY
医師はどのようにして、私がシェーグレン症候群かどうかを判断しますか?
医師はあなたの症状について質問し、身体診察を行います。医師は次のような検査を行うことがあります:
あなたの目がどれくらいよく涙をつくっているかを測る検査(まぶたの下に吸収力のある細長い紙をつけて、その紙がどのくらいぬれるかを調べる)
唾液腺の画像を確認する検査
場合によっては、唾液腺の生検(小さなサンプルを切り取って顕微鏡で調べる検査)
血液検査
医師はシェーグレン症候群をどのように治療しますか?
シェーグレン症候群を治せる治療法はありません。医師はあなたの症状を治療します。
ドライアイに対しては:
日中は、人工涙液(本物の涙のように働いて目をうるおす目薬)を使う
夜間は、軟膏を使う
簡単な手術で涙の管に栓をして、目に涙がより長くとどまるようにする
口の中の乾燥に対しては:
飲みものを少しずつ飲むようにする
シュガーレスのガムをかむ
唾液の代わりになる洗口液を使う
医師が処方する薬を飲む
そのほかの症状に対しては:
腟性交をより快適にするために潤滑剤を使う
歯みがきをし、定期的な口のケアを受けて虫歯を予防する
唾液腺に痛みがあり腫れている場合は、薬を飲むかその部分を温めて治療する
唾液腺の結石(唾石)を取り除く手術を受ける
関節の症状と痛みの治療には、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)(イブプロフェンなど)を飲んで安静にする
もしシェーグレン症候群によって起こるほかの健康上の問題がある場合は、医師はそれを治療します。