在胎不当過小とは何ですか?
在胎とは、赤ちゃんがお母さんのおなかにいることです。在胎期間とは、赤ちゃんがお母さんのおなかにいた期間のことです。妊娠は、およそ40週間続くと、満期(正常な在胎期間)になります。つまり、4週間早く生まれた赤ちゃんの在胎期間は36週間です。
在胎不当過小の赤ちゃんとは、同じ性別で同じ在胎期間の赤ちゃんの10人中9人よりも体重が軽い赤ちゃんを指します。ふつうは、赤ちゃんが生まれるのが早いほど体重が軽くなるため、在胎期間によって体重を比べることは大切です。女の子は男の子より体が少し小さいことが多いため、同じ性別の赤ちゃんと比べることも大切です。
赤ちゃんが在胎不当過小になる理由は、そうなりやすい体質が家族の中で受けつがれるから、という場合もあります。
また、何らかの問題のために、子宮の中で成長するはずの大きさまで成長できなかったために在胎不当過小になる赤ちゃんもいます(発育不全)。
赤ちゃんが在胎不当過小になる原因には、胎盤の問題、妊娠中に使った薬、お母さんや赤ちゃんの健康上の問題、妊娠中の医療が十分でないことなどがあります。
ほとんどの在胎不当過小の赤ちゃんは、同じ在胎期間で生まれたほかの赤ちゃんより小さいだけで、同じように見えます。
ほとんどの在胎不当過小の赤ちゃんは1才までに成長が追いつき、大人になったときの身長も正常です。
深刻な問題のために子宮の中で正常に成長できなかった赤ちゃんには、後になって問題が起こる可能性が高いです。
赤ちゃんが在胎不当過小になる原因は何ですか?
ほとんどの在胎不当過小の赤ちゃんは、特に問題はなく、小さい体で生まれてきただけです。このような赤ちゃんには、たいてい、家族の中に小がらな人がいます。
在胎不当過小の赤ちゃんが生まれる可能性を高めることがらは、たくさんあります:
お母さんについて:
妊娠:
赤ちゃん:
生まれる前の感染症、たとえばサイトメガロウイルス、風疹、トキソプラズマ症、ジカウイルスなど
一部の生まれつきの異常や遺伝子の異常
在胎不当過小の赤ちゃんにはどのような症状がありますか?
在胎不当過小の赤ちゃんの体重は、同じ在胎期間の赤ちゃん10人中9人の体重より軽いです。満期で生まれた場合、在胎不当過小になる男の赤ちゃんの体重はおよそ3000グラム未満で、在胎不当過小となる女の赤ちゃんの体重はおよそ2800グラム未満です。
体重以外については、多くの在胎不当過小の赤ちゃんは、成長がひどく妨げられた場合を除き、同じ在胎期間のほかの赤ちゃんと同じよう見えます。在胎不当過小の赤ちゃんには、次のような特徴があることがあります:
やせて見える
筋肉と脂肪が少ない
やせこけた顔つきをしている
へその緒が短く、細い
在胎不当過小の赤ちゃんには、どのような合併症がありますか?
在胎不当過小の赤ちゃんは、根底にある問題によっては、次のような合併症を起こす危険性が高くなります:
流産または死産
呼吸が難しく、酸素レベルが低い
低血糖
体温を一定に保つのが難しい
感染症
医師はどのようにして私の赤ちゃんが在胎不当過小かどうかを判断しますか?
医師は、赤ちゃんの体重と身長を測定し、次のことをします:
成長曲線というグラフを使って、赤ちゃんの体重と身長を、在胎期間が同じで性別も同じ赤ちゃんのものと比較する
医師は在胎不当過小の赤ちゃんをどのように治療しますか?
体が小さいけれど健康な赤ちゃんには、治療は必要ありません。
医師は起こった合併症をすべて治療します。あなたの赤ちゃんには次のことが必要かもしれません:
静脈から水分を与える
低血糖を治療するために、静脈から糖分を与えたり、頻繁に栄養を与えたりする
場合によって、赤ちゃんが2~4才になってもまだ小さければ、成長ホルモンの注射をする