グルコサミンとは何ですか?
グルコサミンについてどのような効能が主張されていますか?
グルコサミンは多くの場合、膝の変形性関節症の治療を目的として摂取されます。膝以外の変形性関節症の治療の効果は、それほどよく分かっていません。
グルコサミンには効果がありますか?
証拠が矛盾しており、鎮痛作用と疾患の進行を抑制する作用の両方を示唆する証拠があるものの、適切な試験デザインによる大規模試験ではこうした有益性が認められていません。大規模な1件の試験により、グルコサミン塩酸塩はコンドロイチン硫酸と併用した場合に有益であることが示されています。特定の製造元であるRotta Research Laboratoriumは軽度から中等度の変形性膝関節症に対して硫酸グルコサミンを6カ月以上使用し、この使用を裏付ける証拠を示しています。重度の変形性膝関節症や他の部位の変形性関節症に対するグルコサミンの有益性はあまり明らかではありません。
グルコサミンの起こりうる副作用にはどのようなものがありますか?
グルコサミンは多くの場合、安全です。よく起こる副作用はかゆみのほか、胸やけや下痢、嘔吐、吐き気などの軽度の消化器系の不調です。その他の副作用には疲労、頭痛、睡眠障害、日光過敏症、爪の変化などがあります。肝疾患の人は、可能であればグルコサミンの摂取を控えるべきです。甲殻類アレルギーの人では、甲殻類から抽出したグルコサミンを摂取すると、アレルギー反応が起こることがあります。喘息の患者で急性憎悪が起こった人もいます。
グルコサミンにはどのような薬物相互作用がありますか?
世界保健機関(WHO)に提出された症例報告および情報によると、高用量のグルコサミンはワルファリンと相互作用を起こし、皮下出血や出血につながる可能性があります。ほかに重要な薬物相互作用は知られていません。
推奨事項
一般に、グルコサミンは安全と考えられていますが、その便益の科学的根拠は限られています。膝の変形性関節症を有する人は、治療計画にグルコサミン(通常はコンドロイチン硫酸と組み合わせる)を加えることについて主治医への相談を考慮してもよいでしょう。しかしながら、変形性関節症治療の専門医組織はその使用を支持していません。
ワルファリンを服用している人は、出血リスクのモニタリングについて主治医に相談するべきです。