シーバー病

(踵骨骨端症)

執筆者:Frank Pessler, MD, PhD, Helmholtz Centre for Infection Research
レビュー/改訂 2022年 11月
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シーバー病は、成長過程の小児においてかかとの骨(踵骨[しょうこつ])の成長板に炎症が起きる病気です。

小児における骨の病気の概要も参照のこと。)

小児の骨は、骨の端部に近い軟骨の柔らかい部分から成長します。この部分を成長板といいます。小児の成長が終わると、成長板は固い骨になります。成長板が固くなると、骨はそれ以上伸びなくなります。

かかとの骨の位置

かかとの骨(踵骨[しょうこつ])は足の後部にあります。

かかとの骨は15歳くらいまで成長します。運動に励んでいる小児(通常は9~14歳)は、未熟なかかとの骨が付着しているふくらはぎの筋肉とアキレス腱によって過度に引っ張られると、シーバー病を発症する可能性があります。

かかとの側面または端に痛みが生じ、つま先立ちをしたり走ったりすると悪化します。熱感や腫れが起こる小児もいます。

診断は症状に基づいて下されます。X線検査は、シーバー病の診断を下すことができませんが、骨嚢腫や疲労骨折といった、別のかかとの痛みの原因を特定する役に立つことがあります。

シーバー病の治療

  • ヒールパッドおよび副子またはギプス

ヒールパッドを使用すると、アキレス腱がかかとを引っ張る力が弱まることにより、痛みが和らぎます。 ふくらはぎの筋肉を伸ばし柔軟性を保たせるために、副子を夜間に装着することがあります。

重症の場合は、その部位を動かさないようにギプスが推奨されることがあります。この治療により痛みが緩和され、ふくらはぎの筋肉が伸びます。

シーバー病の症状は数カ月続くことがあります。

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