若年性血管線維腫

執筆者:Udayan K. Shah, MD, MBA, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University
レビュー/改訂 2022年 4月
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やさしくわかる病気事典

若年性血管線維腫は、まれな良性の(がんではない)腫瘍で、アデノイドがある場所と同じ部位である鼻の奥にできます。

のどの内部の構造

若年性血管線維腫は、青年期の男子に最も多くみられます。この腫瘍には血管が多く分布しています。ゆっくりと大きくなり、脳の周囲や眼窩へと広がっていくことがあります。

若年性血管線維腫の症状

典型的には、この腫瘍は鼻づまりや頭痛を引き起こし、しばしば鼻出血を伴い、鼻出血は非常に重度になる場合もあります。顔がむくんだり、眼球が突出したりすることがあります。腫瘤(こぶ)が鼻から突出したり、鼻が変形したりする場合もあります。腫瘍がゆっくりと大きくなる場合は、症状がほとんどないことがあります。

若年性血管線維腫の診断

  • CT検査とMRI検査

  • しばしば血管造影検査

医師は、症状に基づいて若年性血管線維腫を疑います。

診断を確定するために、CT検査MRI検査などの画像検査が行われます。

血管造影(静脈の輪郭を描出するために造影剤を注射してから行う血管のX線検査)という別の画像検査がしばしば行われます。腫瘍の血管を手術の前にふさいで(塞栓術)、出血を減らすことができるようにするための検査です。

腫瘍の部分生検が行われることがありますが、重度の出血が生じる可能性があるため、通常は避けられます。

若年性血管線維腫の治療

  • 外科的切除およびときに放射線療法

通常は、手術で腫瘍を切除します。

ときに放射線療法も行われ、特に腫瘍の完全な切除が難しかったり不可能だったりする場合や、腫瘍が再発する場合に用いられます。

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