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妊娠することで、女性の体には様々な変化が生じます。その大半は出産後に消失します。こうした変化によって、いくつかの症状(体の中の新しいまたは異なる感覚)が現れますが、その大半は正常なものです。しかし、妊娠中には高血圧など特定の病気が発生することがあり、このような病気を示唆する症状もあります。
過去の妊娠において分娩が急速であった場合、妊婦は分娩が始まる何らかの徴候があればすぐに主治医に連絡すべきです。
よくみられる妊娠の症状
妊娠中には多くの症状がよくみられます。多くは軽度なものであり、通常は妊娠に関連した正常な変化によって引き起こされます。しかし、症状が新たに現れたり、重度であったり、または持続したりする場合は、主治医に連絡すべきです。
症状が軽度であれば、以下の症状は通常、妊娠に関連した正常な変化によるものです。
吐き気および嘔吐(特に妊娠初期の場合)
食物への渇望または嫌悪(ひどい味に感じる食物もある)
嗅覚が鋭くなる
乳房の腫れ
疲労
腰痛
足および足首のむくみ
妊娠に関する懸念を引き起こしうる症状
他の疾患に関する懸念を引き起こしうる症状
妊婦は、妊娠中だけに起こる合併症を発症する可能性があります。また、妊娠とは関連のない他の疾患を発症する可能性もあります。これらの疾患によって引き起こされる症状は、まれであったり、重度であったり、持続したりします。
以下のような、妊娠の正常な変化に関連しない症状がみられる場合、妊婦は主治医に連絡すべきです。
発熱
排尿時の痛み、頻尿、尿意切迫
背部や側腹部の鋭いまたは重度の痛み
胸やけ
持続する吐き気および嘔吐(特に摂取した水分を体内に留めることができず吐いてしまう場合)
めまいや頭のふらつき
心拍数の上昇や動悸
持続する頭痛やいつもと違う頭痛
視覚障害
尿量の減少
中腹部や上腹部の重度または長引く痛み
感染症またはその他の疾患の症状(発疹、体の不調など)
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