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チクングニア熱ワクチン

執筆者:Margot L. Savoy, MD, MPH, Lewis Katz School of Medicine at Temple University
レビュー/改訂 2024年 4月
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チクングニア熱ワクチンは、海外旅行や米国での研究所業務によりチクングニアウイルスへの曝露リスクが高い18歳以上の人に対するチクングニア熱の予防薬として、米国食品医薬品局(FDA)により承認されています。チクングニア熱ワクチンは弱毒生ワクチンです。

チクングニア熱はヤブカ(Aedes属)によって伝播されます。チクングニア熱ワクチンには、同じくヤブカにより伝播するデングウイルス感染症ジカウイルスに対する予防効果はありません。

予防接種の概要も参照のこと。)

チクングニア熱ワクチンの接種

チクングニア熱ワクチンは、チクングニア熱の集団発生がみられる国または地域に旅行する18歳以上の成人に対して推奨されます。さらに、集団発生がみられなくとも、過去5年以内にチクングニアウイルスが人に伝播した証拠がある国または地域に旅行する次のような人にも、チクングニア熱ワクチンが検討されることがあります。

  • 65歳以上の人、特に基礎疾患があり、蚊に対して少なくとも中等度の曝露をする可能性が高い人(中等度の曝露には、屋内または屋外での蚊への曝露が累積2週間以上ある可能性が高い場合などが含まれます)、または

  • そのような地域に累積6カ月以上滞在している人

チクングニアウイルスに曝露する可能性がある研究所職員にも、チクングニア熱ワクチンが推奨されます。

ワクチンウイルスが妊婦から新生児に感染する可能性があるかどうか、またはワクチンウイルスが新生児に何らかの問題を引き起こす可能性があるかどうかは分かっていません。医師は、妊婦にワクチンを接種する前に、その妊婦のチクングニアウイルスへの曝露リスク、胎児の在胎期間(妊娠週数)、およびチクングニアウイルスによる妊婦の病気が胎児に及ぶリスクを検討します。

チクングニア熱ワクチンの副作用

臨床研究で報告された一般的な副作用は以下の通りです。

  • 注射部位反応と圧痛

  • 頭痛

  • 疲労

  • 筋肉痛

  • 関節痛

  • 発熱

  • 吐き気

さらなる情報

以下の英語の資料が役に立つかもしれません。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。

  1. 予防接種諮問委員会(ACIP):ACIPの勧告(ACIP Recommendations

  2. 米国食品医薬品局(FDA):チクングニア熱生ワクチン(Chikungunya Vaccine, Live)の承認済み処方情報

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