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ヘモグロビンC症、SC症、E症は、赤血球のヘモグロビン(酸素を運搬するタンパク質)に影響を及ぼす遺伝子変異を特徴とする遺伝性の病気で、赤血球の形が異常になったり、赤血球同士が凝集したりします。赤血球が他よりも速く破壊されるため、慢性貧血が生じます。
ヘモグロビンC症
ヘモグロビンSC症
ヘモグロビンSC症は、鎌状赤血球症遺伝子を1つとヘモグロビンC症遺伝子を1つ保有している場合に発生します。ヘモグロビンSC症は、ヘモグロビンC症より多く、症状は鎌状赤血球症と似ていますが、はるかに軽度です。しかし、血尿、脾腫、眼の奥の出血(網膜出血)、股関節の損傷がみられることがあります。
ヘモグロビンE症
ヘモグロビンE症は、主に東南アジア出身の人にみられます。この病気は軽度の貧血を引き起こしますが、貧血以外には、鎌状赤血球症やヘモグロビンC症でみられるような症状は現れません。
ヘモグロビンC症、SC症、E症の診断
血液検査
ヘモグロビン電気泳動検査
ヘモグロビンC症、SC症、E症の診断には血液検査が行われます。医師が血液のサンプルを顕微鏡で調べます。赤血球の異常な形には様々なものがあり、これらの病気の患者では血液のサンプルに他の異常もみられることがあります。
ヘモグロビン電気泳動検査という別の血液検査も行います。電気泳動では、電流を流すと様々な種類のヘモグロビンが分離されるため、異常なヘモグロビンが特定されます。
ヘモグロビンC症、SC症、E症の治療
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