巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん

側頭動脈炎そくとうどうみゃくえん頭蓋とうがい動脈炎どうみゃくえん

レビュー/改訂 2021年 9月
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動脈どうみゃくとは、心臓しんぞうから全身ぜんしん血液けつえきおくっている血管けっかんのことです。動脈炎どうみゃくえんはあなたの動脈どうみゃくこる炎症えんしょうのことです。血管けっかん炎症えんしょうのことをふつう、血管炎けっかんえんといいます。

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんとはどのような病気びょうきですか?

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん血管炎けっかんえん一種いっしゅで、ふと動脈どうみゃく一部いちぶこります。これは、こめかみ(あたま側面そくめん)の動脈どうみゃくにとてもよくこるため、側頭動脈炎そくとうどうみゃくえんばれることもあります。

  • 巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんはふつう、心臓しんぞうからくびあたまかうふと動脈どうみゃくこります。

  • 巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん原因げんいんは、医師いしたちにもかっていません。

  • ふつうは、55さい以上いじょうひとにしかこりません。

  • はげしい頭痛ずつう、かみのをとかしたときの頭皮とうひいたみや、ものをかむときのあごのいたみがみられることがあります。

  • すぐに治療ちりょうけないと、巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん失明しつめい脳卒中のうそっちゅうにつながる可能性かのうせいがあります。

  • 医師いしは、血液検査けつえきけんさとあなたの動脈どうみゃく一部いちぶ生検せいけん組織そしきのサンプルをす)をおこないます。

  • 医師いしは、プレドニゾン(日本にほんではプレドニゾロン)などのコルチコステロイドをこう用量ようりょうむよう指示しじするでしょう。

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん原因げんいんなんですか?

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん原因げんいんは、医師いしたちにもかっていません。

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんにはどのような症状しょうじょうがありますか?

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん症状しょうじょうは、きゅうはじまることもあれば、数週間すうしゅうかんかけてゆっくりとあらわれることもあります。

ねつる、あせる、つかれをかんじる、体調たいちょうがよくないなど、全身ぜんしん症状しょうじょうることがあります。約半数やくはんすうひとでは、くびかた股関節こかんせつ筋肉きんにくがかたくなりいたみます。いたみとこわばりはあさ悪化あっかしますが、これはリウマチ性多発筋痛症せいたはつきんつうしょうこるものとています。

特有とくゆう症状しょうじょうは、どの動脈どうみゃく炎症えんしょうきているかによってことなり、以下いかのものがあります:

  • あなたのこめかみやあたまうしろにこるズキズキするはげしい頭痛ずつう

  • かすみ複視ふくし片目かため突然とつぜんえなくなる

  • ものをかむときのあごのいた

  • 脳卒中のうそっちゅう

まれに、巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん心臓しんぞうからているふと動脈どうみゃくである大動脈だいどうみゃく炎症えんしょうこすことがあります。大動脈瘤だいどうみゃくりゅう大動脈解離だいどうみゃくかいり原因げんいんで、むねいたみがきることもあります。

医師いしはどのようにして、わたし巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんかどうかを判断はんだんしますか?

あなたの症状しょうじょう巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんしょうらしくみえる場合ばあい医師いし以下いかのことをおこないます:

  • 血液検査けつえきけんさ

  • 側頭動脈そくとうどうみゃく一部いちぶ生検せいけん(こめかみの動脈どうみゃく一部いちぶして顕微鏡けんびきょう調しらべる)

医師いし巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえんをどのように治療ちりょうしますか?

巨細胞性動脈炎きょさいぼうせいどうみゃくえん治療ちりょうするには、医師いしはあなたに以下いかくすりんでもらいます:

  • こう用量ようりょうのコルチコステロイド(プレドニゾン[日本にほんではプレドニゾロン]など)

失明しつめい予防よぼうするために、医師いしはできるだけはやくあなたにくすりすようにします。

医師いしやく1カ月後げつごにプレドニゾン(日本にほんではプレドニゾロン)のりょうらそうとします。しかし、あなたはながあいだにわたって(場合ばあいによっては最長さいちょう2年間ねんかん)、よりすくないりょうつづける必要ひつようがあることもあります。コルチコステロイドをながあいだにわたってんでいるひとには、つぎのことがこる可能性かのうせいがあります:

医師いし骨量こつりょうすくなくなるのを予防よぼうするためにカルシウムとビタミンDを処方しょほうすることがあります。医師いし脳卒中のうそっちゅう予防よぼうするために、あなたにすくないりょうのアスピリンを毎日まいにちんでもらいます。

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