成人用脳機能カテゴリースケール(Cerebral Performance Category Scale[Adult])*

スコア

カテゴリー

説明

1

正常(脳機能良好)

意識清明で,労働が可能であり,普通の生活を送ることができる。

軽度の心理的問題または神経脱落症状を有することがある(例,軽度の嚥下困難,日常生活に支障を来さない不全片麻痺,軽微な脳神経の異常)。

2

中等度障害(身体障害はあるが介助は要さない)

意識があり,保護された環境でのパートタイム勤務または介助なしで日常生活動作(例,着衣,公共交通機関での移動,食事の準備)を行うのに十分な脳機能を有する。

片麻痺,痙攣発作,運動失調,構音障害,失語,または永続的な記憶障害もしくは精神状態の変化がみられることがある。

3

高度障害(意識はあるが身体障害があり介助を要する)

意識はあるが,日常生活に他者の介助を必要とする(これは施設内での話であり,自宅での生活には家族の並外れた努力を要する)。認知機能に少なくとも制限がある

このカテゴリーには,広範囲の神経機能障害が含まれ,歩行可能であるが重度の記憶障害または認知症があり介助なしの生活ができない患者から,麻痺があり眼でしか意思疎通ができない患者(閉じ込め症候群でみられるような状態)に至るまで,幅がある。

4

意識がない(昏睡または植物状態)

意識がなく,周囲の状況を認識できず,認知能力がない。周囲環境との言語的または心理的な相互作用がない。

5

脳死

脳死の基準を満たしているか,従来の基準に基づき死亡している状態

*分類の際は,どの基準においても最も悪い値を用いる。神経疾患が原因の場合についてのみ,障害をスコア化する。評価は診療録または保護者との面接に基づいて行う。