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脳瘤とは,頭蓋骨の欠損部から神経組織と髄膜が突出した状態である。その多くは外科的に修復することができる。
脳瘤は,頭蓋円蓋部の閉鎖不全により生じる(頭蓋披裂)。
脳瘤は通常正中部に発生し,後頭部と鼻孔を結んだ線上のあらゆる部分から突出するが,前頭部または頭頂部に非対称性にみられることもある。
脳瘤は内部(例,側頭葉前極)に発生することもあり,中年期以降になって初めて,てんかんなど関連する神経発達症状の評価中に発見されることもある。
約50%の患児で他の先天異常の合併がみられる。脳瘤はしばしば水頭症を伴って発生する。
脳瘤
DR M.A.ANSARY/SCIENCE PHOTO LIBRARY
脳瘤の症状と徴候
脳瘤の症状および徴候としては,目視可能な異常,痙攣発作,認知障害(知的障害と発達障害を含む)などがある。
脳瘤の診断
出生前超音波検査
脳瘤の診断は,ルーチンの出生前超音波検査で下されることがある。
小さな脳瘤は頭血腫に類似するが,X線では脳瘤の基部に頭蓋骨欠損が認められる。
脳瘤の治療
外科的修復
脳瘤はその大半が修復可能である。大きな脳瘤の場合でも,しばしばその内容は大部分が異所性の神経組織であるため,機能障害を起こすことなく切除が可能である。
ほかに重篤な形成異常を合併している場合は,修復を行うか否かの判断がより困難になることがある。脳瘤により生じる神経発達症状は,脳構造や神経ネットワークの形成における正常な発達順序が乱される結果,しばしば外科的摘出後も持続する。
脳瘤の予後
予後は病変の位置および大きさに依存する。
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