アメリカでは、動物によるかみ傷のほとんどがイヌとネコによるものです:
イヌにかまれると、ふつうは皮膚にギザギザにさけたあとが残ります。
ネコによるかみ傷は深く、感染を起こすことが多いです。
人が野生動物や家畜(ウマ、ウシ、ブタなど)にかまれることは、めったにありません。大きな動物にかまれると、深刻な傷を負うことがあります。小さな動物にかまれると、感染症になることがあります。
動物にかまれたら、どうすればよいですか?
傷の手当てをしてから、助けを求めてください:
たくさんの石けんと水で傷をきれいにします。
アルコール、ヨウ素、そのほかにも種類を問わず、傷に消毒薬をつけてはいけません。
血が出ている場合は、きれいな布で傷口を強く押さえて、出血を止めます。
すぐに病院に行きましょう。
動物にかまれると、どのような問題が起こりますか?
動物によるかみ傷は、感染が起きることがあります。
かみ傷に感染が起きると、その部分が痛くなり、腫れて、赤くなります。
めったにないことですが、一部の動物にかまれると、狂犬病になることがあります
狂犬病は、命にかかわるウイルスによる病気で、動物にかまれると感染することがあります。動物にかまれた人が狂犬病になるのは、かまれる前にその動物が狂犬病にかかっていた場合だけです。すべての動物が狂犬病になるわけではありません。
アメリカでは、ふつうペットに狂犬病のワクチンを打つため、ペットの狂犬病はめったにありません。コウモリ、アライグマ、スカンク、キツネなどの一部の野生動物は、狂犬病をもっていることが、ほかの動物より多いです。ウサギ、リス、ハムスター、ネズミにかまれても、狂犬病の心配はふつうありません。
もし動物にかまれたら、病院に電話するか、すぐに病院に行ってください。医師は、あなたに狂犬病の注射が必要かどうかを判断します。
医師は動物によるかみ傷をどのように治療しますか?
医師は次のことをします:
傷の中を無菌の生理食塩水(菌の入っていない塩水)で洗い流す
傷口の端にさけた皮膚があれば、すべて切り取る
必要なら、傷を糸でぬって閉じる
感染を予防するための薬を出す
必要なら、破傷風の注射を打つ
どうすればイヌにかまれずにすみますか?
赤ちゃんや小さな子どもは、絶対にイヌのそばで一人にしてはいけません。
イヌが何かを食べているときや、眠っているときは、じゃまをしてはいけません。
イヌをなでるときは、飼い主になでてもいいか聞きましょう。
イヌがあなたに近づいてきたら、じっとしているか、ゆっくり後ろに下がりましょう。
けんかをしているイヌ同士を引きはなそうとしてはいけません。