胆道閉鎖症たんどうへいさしょう

「胆道たんどう」とは、胆嚢たんのうと胆管たんかんのことです。「閉鎖症へいさしょう」は、穴あなや通路つうろが狭せまくなったり、ふさがったりしている生うまれつきの異常いじょうのことです。

胆道閉鎖症たんどうへいさしょうでは、赤あかちゃんの胆管たんかんが狭せまく、すぐにふさがります。

• 胆汁たんじゅうは正常せいじょうに流ながれることができず、肝臓かんぞうにたまって、肝臓かんぞうをひどく傷きずつけます。

• 症状しょうじょうとしては、皮膚ひふが黄色きいろくなる、尿にょうの色いろが濃こくなる、便べんが白しろくなる、肝臓かんぞうが大おおきくなる、などがあります。

• この異常いじょうを治療ちりょうするために、医師いしは手術しゅじゅつをして、新あたらしい胆管たんかんを作つくります。

• 胆道閉鎖症たんどうへいさしょうが起おきる理由りゆうは医師いしたちにも分わかっていませんが、ほかの生うまれつきの異常いじょうといっしょに起おきることが多おおくあります。

症状しょうじょうは生うまれて約やく2週間後しゅうかんごから現あらわれます。胆道閉鎖症たんどうへいさしょうには次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• 尿にょうの色いろが濃こくなる

• 便べんが白しろくなる

• 赤あかちゃんの皮膚ひふが黄色きいろくなる（黄疸おうだん）

• 赤あかちゃんの肝臓かんぞうが大おおきくなる

生後せいご2～3カ月げつになると、次つぎのような症状しょうじょうがみられます：

• 成長せいちょうが遅おそい

• むずかる

• 赤あかちゃんのおなかに太ふとい静脈じょうみゃくが見みえる

• 脾臓ひぞう（血液けつえきから微生物びせいぶつやウイルスを取とり除のぞくのを助たすける小ちいさな臓器ぞうき）が異常いじょうに大おおきくなる

あなたの赤あかちゃんが胆道閉鎖症たんどうへいさしょうかどうかを判断はんだんするために、医師いしは診察しんさつをしてから、次つぎのことをします：

• 血液検査けつえきけんさ

• 放射性物質ほうしゃせいぶっしつを使つかう検査けんさ（医師いしが赤あかちゃんの腕うでに放射性物質ほうしゃせいぶっしつを注射ちゅうしゃし、それが胆道たんどうと腸ちょうを流ながれていくようすを見守みまもることで、腸ちょうがふさがっていないかを調しらべます）

• おなかの超ちょう音波検査おんぱけんさ

• ときには手術しゅじゅつ

医師いしは次つぎの方法ほうほうで胆道閉鎖症たんどうへいさしょうを治療ちりょうします：

• 肝臓かんぞうから胆汁たんじゅうが出でていくための道みちをつくる手術しゅじゅつ

• 肝臓移植かんぞういしょく：胆道閉鎖症たんどうへいさしょうの多おおくの子こどもには、ほかの手術しゅじゅつを受うけたかどうかに関係かんけいなく、移植いしょくが必要ひつようになります