胆汁は、肝臓でつくられる、ねばり気のある、緑がかった黄色の消化液です。これは、食べたものに含まれる脂肪が分解されて、吸収されるのを助けます。胆汁は腸で必要になるまで、胆嚢にためておかれます。胆汁は、肝臓や胆嚢から、胆管という管を通って腸へと流れます。
胆道閉鎖症とはどのような病気ですか?
「胆道」とは、胆嚢と胆管のことです。「閉鎖症」は、穴や通路が狭くなったり、ふさがったりしている生まれつきの異常のことです。
胆道閉鎖症では、赤ちゃんの胆管が狭く、すぐにふさがります。
胆汁は正常に流れることができず、肝臓にたまって、肝臓をひどく傷つけます。
症状としては、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、便が白くなる、肝臓が大きくなる、などがあります。
この異常を治療するために、医師は手術をして、新しい胆管を作ります。
胆道閉鎖症が起きる理由は医師たちにも分かっていませんが、ほかの生まれつきの異常といっしょに起きることが多くあります。
胆道閉鎖症にはどのような症状がありますか?
症状は生まれて約2週間後から現れます。胆道閉鎖症には次のような症状があります:
尿の色が濃くなる
便が白くなる
赤ちゃんの皮膚が黄色くなる(黄疸)
赤ちゃんの肝臓が大きくなる
生後2~3カ月になると、次のような症状がみられます:
成長が遅い
むずかる
赤ちゃんのおなかに太い静脈が見える
脾臓(血液から微生物やウイルスを取り除くのを助ける小さな臓器)が異常に大きくなる
医師はどのようにして、私の赤ちゃんが胆道閉鎖症かどうかを判断しますか?
あなたの赤ちゃんが胆道閉鎖症かどうかを判断するために、医師は診察をしてから、次のことをします:
血液検査
放射性物質を使う検査(医師が赤ちゃんの腕に放射性物質を注射し、それが胆道と腸を流れていくようすを見守ることで、腸がふさがっていないかを調べます)
おなかの超音波検査
ときには手術
医師は胆道閉鎖症をどのように治療しますか?
医師は次の方法で胆道閉鎖症を治療します:
肝臓から胆汁が出ていくための道をつくる手術
肝臓移植:胆道閉鎖症の多くの子どもには、ほかの手術を受けたかどうかに関係なく、移植が必要になります