難聴とはどのような症状ですか?
難聴とは、音を聞く能力が低下することで、日常生活やコミュニケーションを難しくします。片側または両側の耳が聞こえづらくなったり、まったく聞こえなくなったりします。耳が聞こえづらくなった場合、話している相手がはっきり話していないだけだと思うかもしれません。あるいは、パーティーやレストランなど、さわがしい部屋にいるときに、人が話していることが分かりにくいと思うだけかもしれません。
ほとんどの難聴は、何年もかけてゆっくりと起こります。
突然の難聴(突発性難聴)は、あまり多くないですが、数時間や一晩の間に起こります。
たまった耳あか、耳の感染症、年をとること、それに大きな音が、難聴の最も多い原因です。
あまり多くはありませんが、難聴は病気、薬、または脳の腫瘍によって引き起こされることもあります。
子どもと高齢の人は、難聴を見つけるための検査を受けるべきです。
難聴に加えて、めまい、耳鳴り、顔のしびれなど、ほかにも症状がある場合は、病院に行って、ほかの健康上の問題がないか調べる検査を受けるべきです。
難聴の原因は何ですか?
難聴について、私はどんなときに病院に行けばいいですか?
もし難聴のほかにも、次の注意すべき徴候が1つでもある場合は、すぐに病院に行ってください:
片耳だけの難聴
ものをかんだり、話をしたりするのが難しい
顔のしびれ
めまい
体のバランスがとれない
このような注意すべき徴候がどれもなく、ほかの症状もない場合、病院に行く必要はありますが、すぐにそうする必要はありません。
病院では、どのようなことをしますか?
医師はあなたの難聴と、そのほかの症状について質問をします。また、あなたの病歴と、あなたが使っている薬について質問します。医師は、耳の診察をし、次のような聞こえの検査をします:
聴力検査(あなたがヘッドホンをつけて、音が聞こえたら手をあげます。これは、あなたに聞こえる最も小さな音の大きさを測るのが目的です)
語音聴取閾値検査(さまざまな音の大きさで話される言葉を聞いて、あなたがそれを聞きとれるようになるのに、どのくらい音を大きくしなければいけないかを調べます)
語音弁別能検査(音のよく似た2つの言葉が変わるがわる話されて、あなたがそのちがいをどのくらいよく聞き分けられるかを調べます)
ティンパノメトリー検査(あなたの鼓膜に音波をはね返させて、音がどのくらいよく耳を通るかを調べます)
場合によっては、医師はあなたの脳の電気信号を測ったり、MRI検査やCT検査をするなど、より複雑な検査をすることもあります。
難聴がある子どもに対して、医師は次のことを確かめます:
その子どもが年齢にふさわしい程度に言葉を話したり理解したりしているかどうか
医師は難聴をどのように治療しますか?
医師は可能なら、難聴の原因を治療します。
完全には治らないタイプの難聴もたくさんあるため、難聴の治療には、次のようなコミュニケーションを助ける機器や方法も使用されます:
ほかに難聴に役立つものとして、次のものがあります:
インターホンや火災報知器の音、赤ちゃんの泣き声など、大事な音がしていることをあなたに知らせるアラートシステム
動画の字幕
手話
映画館や教会など、ほかの雑音のせいで聞きとりが難しくなる場所のための特別な音声システム
特別な電話システム
人工内耳(聞こえに関わる神経に電気信号を直接送る機器)
聞こえに関わる神経が傷ついている場合、脳幹インプラント
難聴の子どもには、言葉を習得するために特別な助けが必要です。これには手話や言語療法などがあります。
難聴はどうすれば予防できますか?
難聴を予防するために、あなたは次のことができます:
大きな音を聞くこと(音の大きさと聞いている時間の両方)を制限する
大きな音のする場所に行く必要があるときは、耳栓や音をさえぎる耳あてなど、耳を守るものを使う