黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきん感染症かんせんしょう

(ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう

レビュー/改訂 2021年 8月
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黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきんとはなんですか?

ブドウ球菌きゅうきんは、よくみられる細菌さいきんのグループです。一部いちぶ種類しゅるいのブドウ球菌きゅうきんはふつう、ひと皮膚ひふ表面ひょうめん生活環境せいかつかんきょうなかきていて、病気びょうきこしません。ほかの種類しゅるいのブドウ球菌きゅうきんとく黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきんは、深刻しんこく感染症かんせんしょうこすことがあります。ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうばれることもおおいです。

  • ほかのひとから、または細菌さいきんがついているものにさわることで、黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうにかかることがあります。

  • 黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうかるいものもあれば、いのちにかかわるものもあります。

  • ブドウ球菌きゅうきん血流けつりゅうはいると、臓器ぞうき問題もんだいこすことがあります。

  • 医師いし黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう抗菌薬こうきんやく治療ちりょうします。

  • 黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうおおくには、よくある抗菌薬こうきんやくきません。

  • 念入ねんいりにあらうことが、黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう予防よぼう役立やくだちます。

MRSAとはなんですか?

黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうには、これまではなおせる抗菌薬こうきんやくがたくさんありました。いまではおおくの種類しゅるいのブドウ球菌きゅうきんが、もっとつよ抗菌薬こうきんやく以外いがいすべてに耐性たいせいをもつようになりました。よくあるグループの抗菌薬こうきんやくでは完全かんぜんなおすことができない黄色おうしょくブドウ球菌きゅうきんは、MRSA(メチシリン耐性黄色たいせいおうしょくブドウ球菌きゅうきん)といいます。MRSAやそのほかのさらに耐性たいせいつよいブドウ球菌きゅうきんが、とく病院内びょういんないで、おおくみられるようになってきています。それらの感染症かんせんしょうは、治療ちりょうむずかしいです。

黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう原因げんいんなんですか?

黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうは、つぎのことから簡単かんたんひろがる可能性かのうせいがあります:

  • 感染かんせんしているひとにさわる

  • 細菌さいきんがついているもの(ジムの器具きぐ電話でんわ、ドアノブ、リモコン、エレベーターのボタンなど)にさわる

ブドウ球菌きゅうきんはふつう、つぎのものに感染かんせんします:

  • 皮膚ひふ

しかし、ブドウ球菌きゅうきん血流けつりゅうって移動いどうして、心臓しんぞうべんほねなど、からだなかのほぼどこにでも感染かんせんします。また、ペースメーカー、人工関節じんこうかんせつ心臓弁しんぞうべんなど、体内たいない医療機器いりょうききくこともあります。

ブドウ球菌きゅうきん保菌者ほきんしゃとはなんですか?

皮膚ひふ表面ひょうめんはななかにブドウ球菌きゅうきんがいても、症状しょうじょうなにあらわれないひともいます。このようなひと保菌者ほきんしゃといいます。保菌者ほきんしゃは、ほかのひと細菌さいきんをまきらして感染かんせんさせることがあります。病院びょういんはたらいているひと入院にゅういんしている患者かんじゃは、保菌者ほきんしゃである可能性かのうせいたかいです。

黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうにはどのような症状しょうじょうがありますか?

皮膚ひふ黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうがあると、つぎ症状しょうじょうがみられることがあります:

  • 皮膚ひふいたみとあかみ(蜂窩織炎ほうかしきえん

  • かゆみや、白色しろいろまたは黄色きいろ液体えきたいたされた、いたみのあるみずぶくれがやぶれて、かさぶたがのこる(膿痂疹のうかしん

  • いたみのある、うみがたまった皮膚ひふしたれ(膿瘍のうよう

からだのどこかに黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうがあると、つぎのようなほかの症状しょうじょうがみられることがあります:

  • 乳房にゅうぼう感染症かんせんしょう乳腺炎にゅうせんえん):乳房にゅうぼういたくてあかくなり、膿瘍のうよう(うみがたまったもの)ができますが、これはふつう、母乳ぼにゅうをあげはじめてから1~4週間後しゅうかんご母親ははおやによくみられる

  • はい感染症かんせんしょう肺炎はいえん):高熱こうねつて、息切いきぎれがして、せきといっしょにじったたんがることがおお

  • 血液けつえき感染症かんせんしょう敗血症はいけつしょう):高熱こうねつて、ときには血圧けつあつ危険きけんなほどひくくなる(敗血症性はいけつしょうせいショック

  • 心臓弁しんぞうべん感染症かんせんしょう心内膜炎しんないまくえん):ねつて、息切いきぎれがする(いのちにかかわることがある)

  • ほね感染症かんせんしょう骨髄炎こつずいえん):寒気さむけ発熱はつねつほねいたみがあり、そのほねうえ皮膚ひふあかくなってれる

医師いしはどのようにして、わたし黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうかどうかを判断はんだんしますか?

医師いしはふつう、診察しんさつすることで、黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうかります。ほかの種類しゅるい黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうかどうかを判断はんだんするために、医師いしつぎのような検査けんさをします:

  • 血液検査けつえきけんさ

  • 感染かんせんした体液たいえき検査けんさ

医師いし黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうをどのように治療ちりょうしますか?

医師いし黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょう抗菌薬こうきんやく治療ちりょうします。病院内びょういんない感染かんせんした場合ばあいは、医師いしはあなたにMRSAに効果こうかのある抗菌薬こうきんやくします。

  • ときには、皮膚ひふ感染症かんせんしょうは、皮膚ひふにぬる軟膏なんこう治療ちりょうできることがあります。

  • 皮膚ひふ感染症かんせんしょうがよりおも場合ばあいは、抗菌薬こうきんやくぐすりすか、ときには静脈じょうみゃく注射ちゅうしゃします。

  • ほね感染症かんせんしょうでは、ふつう、感染かんせんきたほね組織そしきのぞ手術しゅじゅつ必要ひつようになります。

  • 膿瘍のうようがある場合ばあいは、医師いし切開せっかいしてうみをします。

ブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうはどうすれば予防よぼうできますか?

  • せっけんとみず念入ねんいりにあらうか、消毒液しょうどくえき使つかいましょう。

  • 皮膚ひふ黄色おうしょくブドウ球菌感染症きゅうきんかんせんしょうきている場合ばあいは、ほかのひとのために料理りょうりをしたり、食事しょくじ用意よういしたりしないでください。

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