自殺行動とは何ですか?
自殺行動とは、ある人が次のことをする場合をいいます:
自分で自分の命を絶つ
自分で自分の命を絶とうとしたが、まだ生きている
あなたが自殺したくなったり、誰かが自殺するぞとおどしたり自殺しようとしていたら、それを必ず真剣に受け止めてください。
次のような場合は、緊急電話番号(日本では119番、アメリカでは911番)に電話をかけてください:
自分をすでに傷つけてしまったか、すぐにでも自殺しようとしている
その人自身やほかの人を傷つける危険性のある人をみた
助けてくれる人が来るまでは、自殺を考えている人と冷静に、その人を支えるような言葉づかいで話し続けます。
次のような場合には、米国では、988に電話するかメッセージを送信して988 Suicide & Crisis Lifelineの専任のカウンセラーにつないでもらってください(または988lifeline.orgでオンラインチャットもできます):
あなた(またはあなたが知っている人)が自殺やメンタルヘルス、物質使用の危機におちいっていて、助けが必要なとき
988へは1日24時間、週7日いつでも無料で連絡でき、秘密は守られます。必要に応じて、名前を隠したままにすることもできます。専任の危機カウンセラーがあなたを助け、必要に応じて役立つ情報を教えてくれます。
988 Suicide & Crisis Lifelineは、命の危機専門のセンターへの電話サービスを提供しています。このサービスは、英語とスペイン語に対応しており、さらに250以上の言語での翻訳サービスも利用できます。メッセージの送信とチャットは、現在、英語でのみ可能です。
何が原因で人は自殺をしたくなるのでしょうか?
ふつう、人が自殺しようとする前には、いくつか悪いことが起きているものです。多くの場合、その人はひどく落ちこんで、抑うつといわれる状態にあります。抑うつとは、あまりの悲しみのせいで、ふつうの生活を送れなくなった状態のことです。抑うつは、愛する人の死のような出来事がきっかけで起こります。あるいは、悲しい出来事がなくても、抑うつが始まることもあります。
抑うつ以外にも、自殺行動の危険性を高める人生の問題として、次のものがあります:
深刻な健康上の問題があること
抑うつのほかにも、深刻な心の病気があること
お金の問題があること
愛する人を失うこと
薬物やお酒に関係する問題があること
ある人に自殺行動の危険性があるかどうかは、どのようにして分かりますか?
自殺について話をする人は、上で挙げた人生の問題のどれかがあって、なおかつ、次のことに当てはまる場合、危険性が高くなります:
過去に自殺をしようとしたことがある
家族の中に、自殺した人や深刻な心の病気がある人がいる
自殺のことで頭がいっぱいになっているように見える
具体的な計画を立てている
子どものころに虐待されていた
高齢である(特に男性の場合)
抗うつ薬とは何ですか?
抗うつ薬は、うつ病の治療に使われる薬です。医師から指示された抗うつ薬を飲みます。これを飲まないと、自殺の考えを実行してしまう可能性が高くなります。医師からやめるよう指示されない限り、抗うつ薬を飲むのをやめてはいけません。
子どもや若者では、抗うつ薬を最初に飲んだときに、自殺の考え(そのような考えに基づいて実際に行動することはありません)が強くなることがあります。あなたのお子さんが抗うつ薬を飲んでいる場合は、特に治療の最初の数週間は、次の重要な徴候に注意してください:
お子さんが前より増して不安そうに見える
お子さんが興奮している、イライラしている、または怒っているように見える
お子さんが落ち着かないように見える
お子さんは明るく、元気があるものの、すぐにイライラしたり、気が散りやすかったり、すぐに興奮する
これらの重要な徴候に気づいた場合は、すぐにお子さんの医師に電話で相談してください。