しびれとは、どのような症状ですか?
しびれとは、体の一部分で感覚がなくなることです。ふだんより感覚が弱くなる場合もあれば、まったく感じなくなる場合もあります。しびれは、脳や脊髄に起きた異常の徴候である可能性があります。しびれがあると、次のことができなくなる場合があります:
軽くさわられたのを感じること
痛みを感じること
熱さと冷たさを区別すること
振動を感じること
体のどこがしびれているかを判断すること
しびれと同時に、次のような症状がみられることもあります:
ピリピリする感じや、針で刺されたような感覚
力が入らない
麻痺(体の一部を動かせないこと)
しびれがあると、体のバランスや協調運動に問題が起きることがあります。歩いたり運転したりする能力に影響がある場合もあります。
しびれについて、私はどんなときに病院に行けばいいですか?
しびれのほかにも、次の注意すべき徴候が1つでもある場合は、すぐに病院に行ってください:
突然(数分または数時間以内に)しびれが起きた
急に(数時間または数日以内に)体の一部に力が入らなくなる症状も起きた
しびれている部分や力が入らない部分がすぐに体の上下に広がり、ほかの部分も次々とそうなっている
脚や腕の全体がしびれている
顔と体幹がしびれている
しびれや力が入らない症状があって、動いたり、話したり、何かを見たりすることが難しい
太ももやおしり、性器の周りがしびれていて、失禁(排尿や排便をがまんできないこと)がある
胸の中央より下など、特定の場所より下の方で、体の両側にしびれがある
しびれがあり、以上のような注意すべき徴候がない場合は、医師に電話で相談してください。医師は、あなたの症状から、あなたが病院に行くのをどれくらい急ぐべきかを判断できます。
しびれの原因は何ですか?
手で何かにさわると、手の神経から脳にメッセージが送られます。このメッセージによって、あなたは自分がさわったものを感じることができます。同じような多くの神経によって、体のあらゆる部分が脳とつながれています。しびれは、こうしたメッセージが伝わる神経の道すじに何か問題があることで起こります。次のように多くの病気や薬が、この道すじをじゃましたり、道すじに圧力をかけたりすることがあります:
体内でのビタミンB12の不足
脊髄から出る神経を圧迫する変形性関節症
同じ動きをくり返したり、同じ姿勢で長時間座ったままでいたりすることで起きる神経への圧迫
脳、脊髄、または神経のけが
不安を感じて呼吸が速くなりすぎると(過換気)、手や口の周りがしびれたり、ピリピリしたりする人もいます。これは危険ではありません。
病院では、どのようなことをしますか?
医師はしびれをどのように治療しますか?
医師は、しびれの原因になっている問題を治療します。
医師は、症状を軽くし、そのほかの異常を予防する方法を提案することがあります:
足がしびれている場合は、足にぴったり合うくつやくつ下をはいて、はく前にくつの中に小石など、何かものが入ってないか調べる
しびれている部分に痛いところや赤くなっているところ、腫れているところがないか調べる
手がしびれている場合は、熱いものやとがったものにさわるときに注意する
歩くことに問題がある場合は、理学療法を受けたり、つえや歩行器を使ったりすると、安全に歩き、転ばないようにするのに役に立ちます。
運転をしても安全かどうかは、医師に相談してください。