結膜は、まぶたの内側と白目をおおっている透明なうすい組織です。結膜炎とは、結膜の炎症(腫れと刺激)のことです。
感染性結膜炎とはどのような病気ですか?
感染性結膜炎は、さまざまな細菌やウイルスの感染によって起こります。これは、はやり目とよくいわれ、目がピンク色や赤色になります。
感染性結膜炎は、片方の目からもう片方の目へと、また人から人へと、簡単にうつります。
ふつう、原因はウイルスです。
ウイルス性結膜炎(原因がウイルスのもの)は1~2週間続き、自然に治ります。
細菌性結膜炎の場合、医師は抗菌薬の目薬を出します。
結膜炎がほかの人にうつらないように、こまめに手を洗い、ほかの人と同じタオルや手ぬぐい、寝具類を使わないようにしてください。
お母さんがクラミジアまたは淋菌感染症にかかっていると、赤ちゃんが感染性結膜炎になることがあります。赤ちゃんが生まれるときに、お母さんから感染します。治療しないと赤ちゃんは目が見えなくなってしまうため、すぐに病院に行く必要があります。
DR P.MARAZZI/SCIENCE PHOTO LIBRARY
感染症以外のものが結膜炎を引き起こすこともあります。たとえば、ほんの小さなほこり、コンタクトレンズ、化粧品などが、結膜を刺激して炎症を起こすことがあります。アレルギーによってアレルギー性結膜炎が起こることもあります。
感染性結膜炎にはどのような症状がありますか?
症状はふつう、片目から始まって、もう片方の目に広がります。かぜをひいているときに感染が起こることがあります。
次のような症状がよくあります:
目がピンク色または赤色になる
目がヒリヒリする
涙目になる
目から出る液体がうみのように白色や黄色になることがあります。それがサラサラではなくドロドロしていることもあります。目を覚ましたときに、目が閉じたまま開かないことがあります。目をお湯で洗うと、簡単に目が開くようになります。
次のことに気づくこともあるかもしれません:
光が苦になる
目の液体が多すぎるために目がかすむ
細菌が原因の場合、次のことがよく起こります:
目から出てくるものが、ドロドロ、ネバネバしていて、白色か黄色をしている(うみ)
朝に目が覚めたときに、目が閉じたままくっついている
クラミジアまたは淋菌感染症の赤ちゃんの目では、次のことがみられます:
目からうみが出る
まぶたが腫れる
医師はどのようにして、私が感染性結膜炎かどうかを判断しますか?
医師はあなたの症状と目の診察結果から分かります。医師があなたの目の異常の原因をクラミジアや淋菌感染症などの病気だと考えた場合、医師は目からサンプルを取って検査をします。
医師は感染性結膜炎をどのように治療しますか?
ウイルスが原因の場合:
症状は1~2週間で自然に治ります。
目がヒリヒリするのをやわらげるには、温かい手ぬぐいか冷たい手ぬぐいを目にあててください。
目がかすんだり、光をまぶしく感じたりする場合、医師はコルチコステロイドの目薬を出すことがあります。
医師が感染性結膜炎の原因を細菌だと考えた場合、医師は抗菌薬の目薬または軟膏を出します。
赤ちゃんの場合、医師は次のことをします:
赤ちゃんに淋菌感染症やクラミジアによる結膜炎がある場合、医師は抗菌薬を注射します。
医師は赤ちゃんの親も治療します。
結膜炎を予防するため、医師は赤ちゃんが生まれたすぐ後に目薬や軟膏を使います。
感染性結膜炎をうつさないようにするにはどうすればよいですか?
感染性結膜炎をうつさないようにするために次の対策をしてください:
こまめに石けんと水で手を洗うか手の消毒液を使う(特に目を洗った後や目薬をさした後)
目をさわらない
ほかの人と同じタオルや手ぬぐい、寝具類を使わない
数日間は、学校や職場へは行かない