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細菌性気管炎とは、細菌によって引き起こされる気管の重篤な感染症です。
細菌性気管炎はまれな病気で、どの年代の小児も罹患する可能性があります。原因として最もよくみられる細菌は、黄色ブドウ球菌とレンサ球菌です。突然発生し、息を吸うときに大きなキューキューいう音(吸気性喘鳴)が聞こえ、高い熱が出て、しばしば大量の膿のかたまりのようなたんが出るのが特徴です。
まれに、クループまたは気管挿管(口または鼻から気管へ合成樹脂製の呼吸用のチューブを挿入すること― see page 人工呼吸器)の合併症として細菌性気管炎が起こります。
細菌性気管炎の診断
喉頭鏡検査
首のX線検査
細菌性気管炎の診断は症状に基づいて下されます。
診断を確定するには、特別な器具(喉頭鏡)を使ってのどを観察します。首のX線検査を行うことも多く、のどの異常が認められれば、細菌性気管炎をクループと鑑別できます。
細菌性気管炎の治療
気管挿管
抗菌薬
治療により、ほとんどの患児が完全に回復します。
非常に状態が悪い小児には、気管挿管が必要です。気道にチューブを挿入することで、気管が腫れによってふさがるのを防止できます。
抗菌薬を静脈内投与してこの感染症を治療します。
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