鼻の細菌感染症

執筆者:Marvin P. Fried, MD, Montefiore Medical Center, The University Hospital of Albert Einstein College of Medicine
レビュー/改訂 2021年 12月
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細菌によって、鼻孔の開口部のすぐ内側(鼻前庭)に、吹き出物やおでき(せつ)ができることがあります。

    鼻前庭炎

    鼻の開口部に軽い感染(鼻前庭炎)が起こると、鼻毛の根元に吹き出物ができたり(毛包炎)、ときに鼻孔の周辺にかさぶたができたりすることがあります。多くの場合、ブドウ球菌属(Staphylococcus)の細菌が原因です。感染は鼻ほじりや鼻のかみすぎで起こることがあり、煩わしいかさぶたができ、そのかさぶたが剥がれると出血します。

    鼻前庭炎は通常、バシトラシンやムピロシンの軟膏で治癒します。軟膏は何週間も使わなければならない場合があります。

    鼻せつ

    感染症が重篤化すると、鼻の前庭部におでき(鼻せつ)ができます。鼻せつが進行すると、鼻の先端の皮下組織に感染が広がることがあります(蜂窩織炎)。顔面のこの部分の静脈は脳へとつながっているため、医師はこの部分の感染を警戒します。これらの静脈を通って細菌が脳に広がると、海綿静脈洞血栓症という生命を脅かす病気が起こることがあります。

    鼻せつの患者は通常、抗菌薬を内服し、ムピロシン軟膏を塗って患部を蒸しタオルで温めることを1日3回、約15~20分ずつ行います。おできが大きい場合や抗菌薬による治療に反応しない場合は、手術で中身を出さなければならないこともあります。

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