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紅色陰癬(こうしょくいんせん)は、コリネバクテリウム・ミヌティシマム(Corynebacterium minutissimum)という細菌によって引き起こされる皮膚表層の感染症です。
(皮膚細菌感染症の概要も参照のこと。)
大半が成人で発生し、特に糖尿病患者や高温多湿の地域に住む人で多くみられます。
発生部位は足が最も多く、第4指と第5指の間の皮膚に落屑、ひび割れ、破綻がみられます。この感染症は鼠径部(そけいぶ)にも多く、特に太ももの陰嚢が触れる部分に、不規則な形をしたピンク色または褐色の斑や細かな落屑が生じます(男性の場合)。わきの下、乳房の下、腹部の皮膚がこすれ合う部分、肛門すぐ前の辺り(会陰部)にも生じやすく、特に糖尿病患者や肥満の中年女性でよくみられます。感染が体幹や肛門周辺に広がる場合もあります。
紅色陰癬
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この写真には、鼠径部(そけいぶ)の皮膚がこすれ合う部分とその周囲に生じた紅色陰癬(こうしょくいんせん)の特徴的なピンク色から褐色の斑が写っています。
Image provided by Thomas Habif, MD.
診断
医師による評価
紅色陰癬は真菌感染症と紛らわしい場合がありますが、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)の細菌に感染した皮膚は紫外線のライトで照らすとサンゴのような赤色に輝くため、容易に診断がつきます。
治療
抗菌薬の服用または外用
クラリスロマイシンなどの抗菌薬を内服することで治癒します。クロルヘキシジンなどの抗菌石けんの使用も効果があります。
エリスロマイシンやクリンダマイシン、ムピロシン、過酸化ベンゾイルなどの薬を患部に直接塗ること(外用)も有効です。
患部に真菌もみられる場合は、ミコナゾールなど抗真菌薬のクリームも有用になります。
紅色陰癬は再発することがあり、その場合は再度の治療が必要になります。
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