皮膚への加齢の影響

執筆者:Julia Benedetti, MD, Harvard Medical School
レビュー/改訂 2021年 12月
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    年齢を重ねるにつれ、真皮表皮は薄くなっていきます。その下の皮下脂肪層も失われることがあります。皮膚の3つの層の体積が減り、全体として機能が低下することによって、いくつかの変化が生じます。皮膚の弾力性が低下します。バリア機能が損なわれ、皮脂などの不可欠な脂分の分泌が減ることで、皮膚が乾燥してきます。皮膚の中にある神経終末(神経の末端部)の数が減り、それにより皮膚の感覚が鈍くなります。汗腺や血管の数も同様に少なくなり、暑さに対する皮膚の反応力が低下します。メラノサイトの数も年齢とともに減る傾向があるため、紫外線から体を守る力も低下します。加齢に伴うこうした変化により、皮膚は年とともに損傷しやすくなり、また損傷から回復しにくくなっていきます。

    一般に加齢が原因と思われている皮膚の変化の大半は、実は日光による損傷が原因です( see page 日光と皮膚障害の概要)。日光に含まれる紫外線に長期間さらされることにより、皮膚の細かなしわやくっきりした深いしわ、不規則な形の色素沈着、茶色や赤みがかった色のしみ、日光があたる部分の皮膚がざらついてきめが粗くなるなどの変化が起こります。

    知っていますか?

    • 一般に加齢が原因と思われている皮膚の変化の大半は、実は日光による損傷が原因です。

    皮膚の構造と機能も参照のこと。)

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