肺炎球菌ワクチン

執筆者:Margot L. Savoy, MD, MPH, Lewis Katz School of Medicine at Temple University
レビュー/改訂 2023年 1月
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肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌 Streptococcus pneumoniae(肺炎双球菌)によって引き起こされる細菌感染症の予防に役立ちます。肺炎球菌感染症としては、耳の感染症副鼻腔炎肺炎血流感染症髄膜炎などがあります。

詳細については、CDCによる肺炎球菌結合型(PCV13)ワクチン説明書(Pneumococcal Conjugate (PCV13) vaccine information statement)とCDCによる肺炎球菌多糖体ワクチン説明書(Pneumococcal Polysaccharide vaccine information statement)を参照してください。

予防接種の概要も参照のこと。)

肺炎球菌には90を超える種類があります。ワクチンは、重篤な病気を引き起こす可能性が非常に高い種類の多くを対象としています。肺炎球菌ワクチンには2種類があります:結合型ワクチンと多糖体ワクチンです。

  • 結合型ワクチンのPCV13は、13種類の肺炎球菌に効果があります。

  • 結合型ワクチンのPCV15は、15種類の肺炎球菌に効果があります。

  • 結合型ワクチンのPCV20は、20種類の肺炎球菌に効果があります。

  • 多糖体ワクチンのPPSV23は、23種類の肺炎球菌に効果があります。

肺炎球菌ワクチンの接種

肺炎球菌ワクチンはすべて、筋肉内に注射します。推奨や接種するワクチンは、その人の年齢やその他の要因によって異なります。

  • すべての小児:小児定期接種の一環として、米国では通常、生後2カ月、4カ月、6カ月、12~15カ月の時点でほとんどの小児にPCV13ワクチンが接種されます。

  • 65歳以上の人:過去に結合型ワクチンの接種を受けたことがないか、またはワクチン接種歴が不明な場合は、PCV20またはPCV15の接種を行い、その後1年以上の間隔を空けてPPSV23を1回接種することができます。

  • 19〜64歳の人:特定の疾患または危険因子(以下参照)があり、過去に結合型ワクチンを受けたことがないか、またはワクチン接種歴が不明な場合は、PCV20またはPCV15を接種した後、8週間以上の間隔を空けてPPSV23を1回接種することができます。

以下のいずれかに該当する19〜64歳の人は、肺炎球菌ワクチンの接種を受けるべきです。

対象者が一時的に病気にかかっている場合、ワクチンの接種はその病気が治まるまで待つのが通常です(CDC:ワクチン接種を受けるべきでない人[CDC: Who Should NOT Get Vaccinated With These Vaccines?]も参照)。

肺炎球菌ワクチンの副反応

注射部位に痛みが生じ、赤くなることがあります。他の副反応としては、発熱、易刺激性、眠気、食欲減退、嘔吐などがあります。

さらなる情報

以下の英語の資料が役に立つかもしれません。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。

  1. 米国疾病予防管理センター(CDC):肺炎球菌結合型(PCV13)ワクチン説明書(Information statement about pneumococcal conjugate (PCV13) vaccine

  2. CDC:肺炎球菌多糖体(PPSV23)ワクチン説明書(Information statement about pneumococcal polysaccharide (PPSV23) vaccine

  3. CDC:PCV13またはPPSV23ワクチンを接種すべきでない人に関する情報(Information about people who should NOT get vaccinated with PCV13 or PPSV23 vaccine

  4. 欧州疾病予防管理センター(ECDC):肺炎球菌感染症に対する予防接種の推奨2023年版(Pneumococcal Disease: Recommended vaccinations 2023

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