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アルツハイマー病などの認知症がある人には、睡眠パターンの異常がしばしばみられます。認知症が進行すると、眠りの浅い時間が長くなるため、目が覚めやすくなります。
認知症の人が睡眠障害の原因になる病気も抱えていることがあります。関節炎、脱水、感染症などの病気は、痛みや不快感をもたらし、睡眠を妨げます。特定の薬剤の使用や薬剤の相互作用も睡眠の妨げになります。
認知症の人の睡眠障害の治療
基礎疾患に対する治療
一般的な対策
認知症または痛みや不快感の基礎にある病気を治療すると、睡眠が改善されることがあります。
次に挙げる一般的な対策が有用です。
日中に仮眠をとると、夜に眠れなくなる可能性があるため、仮眠はとらないか、時間を短くする。
日のあたる時間に外を歩く
運動する
寝室を適温に保つ
夕方以降にカフェインやアルコールを含む飲食物を摂取しない
睡眠を助ける薬剤(鎮静薬)は、認知症患者では錯乱、転倒、興奮の原因になるため、使用されません。
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