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多発性単神経障害は、体の別の部位にある2本以上の末梢神経が同時に機能不全に陥る病気です。異常感覚と筋力低下が起こります。
(末梢神経系の概要も参照のこと。)
多発性単神経障害では、通常、数本の神経(体の別々の領域にあることが多い)だけが障害されます。これに対して、多発神経障害では多数の神経、通常は体の両側でほぼ同じ領域にある多数の神経が障害されます。しかし、多発性単神経障害が多数の神経に生じている場合は、多発神経障害との区別が困難なことがあります。
多発性単神経障害を起こす病気はいくつかあり、それぞれ特徴的な症状が現れます。
最も一般的な原因はおそらく以下のものです。
糖尿病(しかし、糖尿病でより多くみられるのは多発神経障害)
多発性単神経障害のその他の一般的な原因としては以下のものがあります。
すべての神経が一斉に損傷されることもあれば、1回に2~3本ずつの神経が徐々に損傷されていくこともあります。
損傷を受けた神経が支配する領域に、痛み、筋力低下、異常感覚、またはこれらが複合した症状が現れます。多くの場合、症状は体の片側で始まります。糖尿病が原因である場合、体のいたるところの神経が損傷を受ける可能性があるため、筋力低下もいたるところに現れる可能性があります。
多発性単神経障害の診断は症状と身体診察の結果に基づいて下されますが、通常は以下の目的で筋電図検査と神経伝導検査も行われます。
診断を確定する
神経の損傷を特定する
損傷の重症度を判定する
多発性単神経障害の原因になっている病気を特定するために、血液検査を行うこともあります。
多発性単神経障害の治療法は原因によって異なります。
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