炭化水素は、接着剤、ガソリン、ペンキ、ペンキ用シンナー、灯油に含まれる化学物質です。
炭化水素中毒とは何ですか?
炭化水素中毒とは、炭化水素製品を飲み込んだり、その煙を吸いこんだりすることによって起きる病気です。
小さな子どもがそうした製品を飲み込んで中毒を起こした場合、ほとんどは回復します。
10代の人や大人が興奮状態になるために煙を吸いこみ(ハッフィング、バギング、スニッフィング)、心停止(心臓が止まること)で死んでしまったり、脳に損傷を受けたりすることがあります。
炭化水素を飲み込むと、肺が刺激されて肺の感染症にかかることがあります。
重い中毒は、脳、心臓、骨髄、腎臓に影響を与えます。
自分やほかのだれかが中毒かもしれないと思ったら、すぐに電話で救急車を呼んでください(日本では119番、アメリカのほとんどの地域では911番)。
炭化水素中毒にはどのような症状がありますか?
せき
息がつまる
呼吸が速くなる
胃の焼けつくような感じ
皮膚が青くなる(血液中の酸素レベルが低くなることが原因)
眠気
呼吸が苦しい(これが起きるまでに数時間かかることがある)
協調運動障害(動きがぎこちなくなる)
けいれん発作(体がビクビクと勝手に動いて、自分でコントロールできない状態)
昏睡(意識がなく、起こそうとしても目が覚めない状態)
医師はどのようにして、私が炭化水素中毒かどうかを判断しますか?
医師は、あなたの症状と、何が起きたかの説明から、炭化水素中毒ではないかと疑います。医師は、炭化水素のにおいがしないかを確かめたり、あなたの体や服にペンキや油がついたあとを確認することがあります。
医師は次のことをします:
胸のX線検査をして、あなたの肺の中に水がないか確認する
血液中の酸素レベルをはかる
脳に損傷がないかを確認する必要がある場合はMRI検査をする
医師は炭化水素中毒をどのように治療しますか?
医師は次のことをします:
炭化水素がついた服をぬがせる
あなたの皮膚をよく洗う
呼吸に異常があるなら、酸素を投与したり、ひどい場合は人工呼吸器を使う
回復するまで入院させて治療する
感染を予防するための薬を出す