ショックとはどのような状態ですか?
ショックは、臓器に十分な血液と酸素が送られないことによって起こる救急事態です。何かこわいことが起きたときや、心が乱されたときに感じる「ショック」とは、関係ありません。 臓器に十分な血液が送られないと、その臓器は働きを止めてしまいます。ショックの状態では、血圧がとても低くなっています。
ショックには、血液をたくさん失ったときや、体の中の水分が足りなくなったとき、心臓の病気や重い感染症になったとき、アレルギー反応が起きたときなどに、なる可能性があります。
ショックになると、力が入らない感じがして、めまいがし、頭が混乱するほか、気を失うこともあります。
医師はショックの原因を治療するのと同時に、血圧が上がるのを助けるために、あなたの体に水分と酸素を与え、ときには薬も使います。
ショックになった人は、治療をしないと、死んでしまうことがあります。
ショックになった人には緊急の治療が必要です。もし、だれかがショックの状態になっていると思ったら:
911番(日本では119番)に電話をして、救急車を呼んでください。
もしひどい出血があるなら、出血しているところに布を強く当てて、止血を試みてください。
その人を寝かせて、脚を少し高くして、体温が下がらないように何かかけてあげましょう。
ショックの原因は何ですか?
ショックは、臓器(脳、心臓、肺など)に十分な血液が送られないために、その臓器が止まってしまうことで起こります。ショックには、臓器に十分な血液が送られない原因に応じて、いくつかの種類があります:
大量の出血や脱水が起きたために、体の中に十分な血液や水分がなくなったとき
血液を送り出す心臓の働きが弱っているとき
血管がたるんで拡張しているとき(これは、アレルギー反応、重い感染症、中毒、または神経系の損傷がある場合に起こります)
ショックにはどのような症状がありますか?
ショックには次のような症状があります:
筋肉に力が入らなくなり、目まいがして、頭が混乱する
皮膚が冷たく、青白くなり、汗が出る
気を失う
吐き気と嘔吐
医師はどのようにして、私がショック状態かどうかを判断しますか?
医師には、あなたの症状と血圧から、ショック状態かどうかが分かります。あなたの症状から原因がはっきりしない場合は、原因をつきとめるために検査をします。
医師はショックをどのように治療しますか?
医師は病院の中で次のことをして治療します:
フェイスマスクや呼吸チューブから酸素を送りこむ
輸液(プラスチック製の細い管から静脈の中に水分を入れる処置)
輸血(大量に血液を失った場合)
場合によって、血圧を上げる薬
医師は、他の薬を与えたり手術したりするなど、ショックの原因も治療します。