ブドウ球菌食中毒とはどのような病気ですか?
食中毒とは、あなたが食べたもののせいで、下痢になったり、食べたものをはいたりする病気です。ブドウ球菌は細菌の一種です。つまり、ブドウ球菌食中毒とは、中でこの細菌が増えている食べものを食べたことによって、病気になることです。この細菌は毒素(毒)をつくります。具合が悪くなるのは、細菌ではなく、この毒素のせいです。
ほかの種類の細菌も食中毒を引き起こすことがあります。たとえば、クロストリジウムという細菌は、クロストリジウム食中毒を引き起こします。
ブドウ球菌食中毒の原因になる食べものは、においや味がふつうと変わらないことがあります。特に次のような食べものなど、ブドウ球菌食中毒の原因になることがある食べものは、たくさんあります:
火を十分に通していない食べもの
冷蔵庫の外に長い間置かれた食べもの
ブドウ球菌による皮膚感染症にかかっている人があつかった食べもの
食中毒は胃腸炎とよく似ています。しかし、胃腸炎の場合は、食べものに含まれている微生物がお腹の中で増えて、それがあなたを病気にします。それらの微生物は毒をつくりません。
ブドウ球菌食中毒にはどのような症状がありますか?
次のような症状が、ふつうは食事の2~8時間後に、とても急に始まります:
強い吐き気
嘔吐
腹部のけいれん
下痢
症状はふつう、12時間くらい続きます。症状は、始まったときと同じくらい、急におさまります。しかし、水分を十分に飲まないと、なかなか元気が戻らないことがあります。
ブドウ球菌食中毒は、赤ちゃんや小さな子ども、とても高齢の人、病気が長く続いている人では、命にかかわることがあります。
医師はどのようにして、私がブドウ球菌食中毒かどうかを判断しますか?
医師は、あなたの症状からブドウ球菌食中毒を疑いますが、特に、あなたと同じものを食べた人も具合いが悪くなっていれば、この病気を強く疑います。医師はふつうは検査をしませんが、残った食べものの中にブドウ球菌がいないか調べることがあります。
医師はブドウ球菌食中毒をどのように治療しますか?
医師は次のことをします:
水分をたくさん飲むように指示する
症状が重い場合、医師は次のことを行うことがあります:
吐き気と嘔吐を止める薬をあなたに出す
静脈から水分を補給する
吐き気を止める薬は、ふつうは注射するか、坐薬として使われます。坐薬とは、直腸の中に入れて溶かす薬です。
ブドウ球菌食中毒はどうすれば予防できますか?
食べものをつくったり、保管したりするときは、次のことに気をつけてください:
皮膚の感染症にかかっている場合は、食べものをあつかわない
食事の準備ができたら、すぐに食べる
食べもの(肉など)には、安全な温度になるまで、しっかり火を通す
あまった食べものは冷蔵庫に入れる
できた食べものを冷蔵庫の外に置いておかない