ヘリコバクター・ピロリ感染症かんせんしょう

ヘリコバクター・ピロリ感染症かんせんしょうは、胃いの中なかで炎症えんしょうが起おきて、胃いや腸ちょうの中なかで潰瘍かいよう（ただれ）ができる細菌感染症さいきんかんせんしょうです。よくピロリ菌きんと略りゃくされます。

ピロリ菌きん感染症かんせんしょうは、胃炎いえんや消化性潰瘍しょうかせいかいようにつながることがあります。ピロリ菌きん感染症かんせんしょうを治療ちりょうしないでいると、胃いがんになる可能性かのうせいが高たかまります。

• この感染症かんせんしょうは、ヘリコバクター・ピロリという細菌さいきんの一種いっしゅによって引ひき起おこされます。

• とてもよくある感染症かんせんしょうで、60才さいまでに半分はんぶんくらいの人ひとが感染かんせんします。

• ピロリ菌きんは、キスや体からだのふれ合あいによって、また便べんをした後あとに手てを洗あらわないことで、人ひとから人ひとにうつります。

• 感染かんせんしても多おおくの人ひとは、なんの症状しょうじょうも出でませんが、おなかの上うえの方ほうが痛いたくなることがあります。

• 医師いしはピロリ菌きん感染症かんせんしょうを抗菌薬こうきんやくで治療ちりょうします。

なんの症状しょうじょうも出でないこともあります。症状しょうじょうが出でる場合ばあいは、次つぎのような症状しょうじょうが現あらわれます：

• おなかの上うえの方ほうの痛いたみ

• 消化不良しょうかふりょう

• おなかの不快感ふかいかん（ガスがたまっている感かんじ、ふくれている感かんじ、焼やけるような感かんじ）

医師いしは、あなたの症状しょうじょうからピロリ菌きん感染症かんせんしょうを疑うたがいます。確たしかめるために、医師いしは次つぎのような検査けんさをします：

• 息いきや便べんの検査けんさ

• 上部じょうぶ消化管しょうかかん内視鏡検査ないしきょうけんさ（体からだの中なかを見みるためのやわらかい管くだを使つかって、胃いの中なかを調しらべる検査けんさ）

医師いしはピロリ菌きん感染症かんせんしょうを次つぎの薬くすりを使つかって治療ちりょうします：

• 抗菌薬こうきんやく

• 胃いの酸さんを減へらす薬くすり（プロトンポンプ阻害薬そがいやく）

治療ちりょうが終おわったら、医師いしが息いきと便べんの検査けんさをもう一度いちどして、感染かんせんがなくなったことを確たしかめます。