胃は、食べものの消化を助ける酸をつくります。
胃酸の逆流とは、胃酸が食道を通ってのどの方へと上がってくることです。食道は、のどと胃をつないでいる管です。胃酸が逆流すると、おなかの上の方や胸に、焼けつくような痛みが起こる可能性があります。この痛みを胸やけということもあります。
胃酸の逆流は、GERD（胃食道逆流症）ともいいます。
食道
胃酸の逆流の検査にはどのようなものがありますか？
医師は食道に器具を入れ、食道にどれだけ酸があるかをはかります。次の2種類の検査があります：
カテーテルを使ったモニタリングでは、酸を計測するためにやわらかいチューブ（カテーテル）を使います。
ワイヤレスモニタリングでは、酸を計測するために無線カプセルを使います。
どちらの検査でも、検査前の深夜0時から何も食べたり飲んだりしてはいけませんが、器具を食道に入れている間はふだんどおりに食べたり飲んだりできます。
これらの検査はとても安全です。
カテーテルを使ったモニタリング
医師はプラスチック製の細いチューブ（カテーテル）をあなたの鼻からのど、食道へと送り込んでいきます。
チューブには酸を検出するプローブがついています。
チューブを24時間食道に入れたままにして、その間、あなたは症状、食事、睡眠を日記に記録します。
チューブの中のワイヤーが、食道の中の酸についての情報を記録装置に送ります。
医師は、記録装置の情報をあなたの日記と比べて、酸が食道にあるときに症状が起こったかどうかを確かめます。
カテーテルの中には、食道を逆流してくる粘液などのほかの物質も計測できるものがあります。
ワイヤレスモニタリング
あなたに眠くなる薬を使ってから、医師は体の中を見るためのやわらかい管を口から入れて、酸を計測するためのカプセルを食道の下の部分に取りつけます。
あなたは症状、食事、睡眠を日記に記録します。
カプセルが食道の中の酸を計測し、あなたが身につけている受信機に無線で情報を送ります。
医師は、その情報をあなたの日記と比べて、酸が食道にあるときに症状が起こったかどうかを確かめます。
カプセルは1週間以内にはがれ落ちて、あなたの腸を通って便といっしょに体の外に出ます。
