中耳炎に用いる抗菌薬

薬剤

投与量*(年齢別)

備考

初期治療

アモキシシリン

< 14歳:40~45mg/kg,12時間毎

> 14歳:500mg,8時間毎

患児に以下のいずれもなければ望ましい:

  • 過去30日間にアモキシシリンの投与を受けている

  • 化膿性結膜炎

  • アモキシシリンに反応しない反復性急性中耳炎

耐性菌が疑われる場合は高用量レジメン(125mg/kg/日を8時間毎に分割投与)

ペニシリンアレルギー†

セフジニル

14mg/kg,1日1回,または7mg/kg,12時間毎

セフロキシム

< 14歳:15mg/kg,12時間毎

> 14歳:500mg,12時間毎

最大1000mg/日

セフポドキシム

5mg/kg,12時間毎

セフトリアキソン

50mg/kg,筋肉内または静脈内に1回

72時間時点で繰り返すことがある

重度の嘔吐がある小児または抗菌薬の液剤を飲もうとしない小児に対して特に考慮

難治例‡

アモキシシリン/クラブラン酸

< 14歳:40~45mg/kg,12時間毎

14歳:500mg,12時間毎

アモキシシリンの成分に基づく投与量が望ましい

クラブラン酸を最大10mg/kg/日に制限するため新用法を採用

セフトリアキソン

50mg/kg,筋肉内または静脈内投与,1日1回,3日間

セファロスポリン系の経口薬が無効だった場合でも使用可能

服薬遵守が不良になる可能性が高い場合に考慮

クリンダマイシン

10~13mg/kg,8時間毎

第2選択の代替薬,セファロスポリン系薬剤との併用を考慮

*特に指定がない限り,治療期間は一般的に2歳未満の小児では10日間,より年長の小児では7日間である。特に指定がない限り,薬剤は経口投与する。

†第2世代および第3世代セファロスポリン系薬剤とペニシリンの交差反応性は非常に弱い。

‡48~72時間の治療後に改善がない,もしくは過去の治療抵抗性の感染がある;過去30日間にアモキシシリンを使用している;または化膿性結膜炎を併発している

Data from Lieberthal AS, Carroll AE, Chonmaitree T, et al: The diagnosis and management of acute otitis media. Pediatrics e964–99, 2013.

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